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『#胎児の日』の制定 #孤立妊婦 に救済の手を差し出す理解者「#胎児の代理人」制度の提案

 ドイツは、4万人の住民に対して、1人の相談員を配置するという政策をとっている。また、ベビーポケット、赤ちゃんポストは、全国100か所に設置されている。
 2014年に、内密出産の制度を導入し、これまでに249人がこの制度の恩恵を受けている。例えば、妊婦検診を受けたり、出産する病院を決定したりも匿名で受け付けてもらえるので、特定妊婦は、職場の同僚や家族などに知られずに、安全な場所での出産の機会が開かれていることを知らされる。この選択肢があるからこそ、中絶ではなく、孤立出産でもない、保護された病院での出産を選択できる道が開かれるのだ。妊婦の実情に合わせた手厚い保護がなければ、孤立する妊婦がいることを理解したドイツ。導入に着手した背景には、孤立妊婦を孤立させないという相談員たちの創意工夫の制度設計の精神が働いているのだ。

 ドイツでは、妊娠葛藤相談所の充実があるだけではない。相談の結果、安全に出産までの時を迎えることができるハウス、家が国の予算、公費で整備されている。運営は民間であったりはするのだけど、国費が投入されている。日本では民間団体の活動は、市民からの献金に依存しているが、ドイツはそうではない。委託事業として、その継続的なシステムを公費が支えているのだ。兵庫県ではこのような思想によって、相談から滞在できるハウスまでを運営する民間団体に対して、委託事業という手厚い保護を決定している。

https://x.com/SoulRevolutio11/status/1777277584591720774

 
妊婦は、その家で過ごし、出産後、養子に出すか?自分で育てていくかを自己決定できる。この選択は、妊婦と子供の権利だとの意識が強く働いているので、周りは、サポート体制に終始する。赤ちゃんポストがドイツを訪問したビデオがある。ドイツは、なんて充実しているのだろうと、日本との違いにため息をついたものだ。高知市の秋の市民大学で、このビデオを放映した。講義の後、一人の年配の女性が、私にできることはありませんか?と声を欠けてくださったことが忘れられない。
 内密出産の選択は、相談の段階から、医療体制を含めた妊婦の保護を行うことができるという利点がある。緊急出産のまま、へその緒が付いた赤ちゃんをポストに入れられるより、ずっと、母親と子どもの命を安全に守ってあげられるのだ。一人で、孤立しての出産という事態を回避するための、その前に、妊婦ごと保護するために、設けられた制度である。相談の段階で、妊婦に選択肢を与えることによって、これが可能になる。
 日本でも政府の理解の元、匿名出産、内密出産の制度が始まった。慈恵病院が始めた運動は、妊娠SOS相談所の整備など、多くの影響力の波及を見せている。北海道の、社会福祉法人麦の子会の取り組みは、相談体制から、妊婦を保護するハウスの運営までを行っており、出産後2か月まで受け入れ態勢を整えてくれている。 
 私が命のバトンタッチで最も問題意識を持っているのは、母乳育児の断絶だ。赤ちゃんにとって、この一生涯の健康の基盤を創る、プライマルアダプティブシステムの構築という発達成長にとって、重要なかけがえのない時であり、取り戻すことができない大切な時なのだ。特別養子縁組制度を選択する場合、生みの親が赤ちゃんへの愛着を持ってしまうと、手放せなくなるからと、この母乳育児の断絶を致し方ないこととしている。私は、これを改革したいと願ってきた。2か月まで生みの親がハウスで保護されるならば、2か月間生みの親が母乳育児を行うチャンスも生まれてくる。まだ、まだ、哺乳瓶という状況であることへの覚醒を祈る。



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自己紹介

#アンネの法則の山下安音です。私のライフワークは、平和学研究とピースメディア。VISGOのプロデューサーに就任により、完全成果報酬型の教育コンテンツと電子出版に、専念することになりました。udmyとVISGOへ動画教育コンテンで、世界を変える。SDGs3,4の実現に向けて一歩一歩