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日本にボーディングスクールが定着してこなかった理由を考えてみる

ボーディングスクールとは、全寮制の寄宿学校のことを指します。
日本人にはわかりにくいのですが、ハリーポッターの魔法学校がまさにボーディングスクールです。

私学の学校であることと、寮費がかかることから年間の学費等がかなり高額になります。

世界各国の政界・財界のリーダーたちが軒並みボーディングスクールを卒業していることから、日本にも同じようにボーディングスクールを作ろうという意図でできたのが愛知県にある海陽中等教育学校です。

その他にも、寮がある中高一貫校の中にも、ボーディングスクールを標榜している学校があると思います。

日本では、当然の選択肢の一つとしてはボーディングありません。
「なんでわざわざ寮のある学校に入れるの?」と訝しがられるのが落ちです。


ボーディングスクールの売りは全人教育です。
24時間先生と一緒にいることで一人一人をしっかりと見極めて成長させていくことができる、という事です。
そのために、学業面だけでなく音楽やスポーツなどの余暇の部分も含めて総合的に成長を促していくことができるのが、最大のメリットとされています。


日本に根付きにくい理由の一つ目として考えられることは、全寮制であることでしょう。
現在小学5年生の保護者が、1年後に子供が寮に入るからと家からいなくなる、という事を想像できますか?よほど強い信念をもっていないと、その覚悟はなかなかできないと思います。
子供とのコミュニケーションを十分に取らないでボーディングスクールに入学させたとすると、子供の方からすると「親から見捨てられた」と思われかねません。子離れ・親離れは日本人は遅めだと思われます。

全人教育として、学業以外の部分の充実を売りとしていますが、日本の中高はかなり部活動が盛んです。学校にもよりますが、それぞれの部活動にてそれなりに充実した指導を受けられていると思われます。その一方でイギリスの公立の学校のカリキュラムには音楽・体育・美術の授業はほとんどないらしいです。それを思うと、充実した教育としてボーディングスクールの選択と言うのが出てくるのは想像ができます。

ボーディングスクールを選ぶ最大の理由が、「各界のリーダーの子女が集うので、人脈を築ける」というのがあります。
ところが、これまでの日本に存在していたボーディングスクールには「各界のリーダーの子女」が入学していません。となると、単なる全寮制の大学受験に備えた学校になってしまうのです。



日本にイギリス発祥のボーディングスクールがいくつか開校しています。
学費・寮費を合わせて年間900万円と言われています。
日本の治安の良さ、物価の安さ、生活のしやすさなどを考慮してアジアの各界のリーダーの子女が多く入学してきているようです。
アジアの中の日本と言う視点から考えると、ここで築いた人脈はかなり貴重なものとなることが予想されます。年間900万円を支払えるご家庭にとっては、今まで日本には無かった選択肢ができたわけですから考慮しない理由は無いでしょう。

果たして、「本物」のボーディングスクールは日本に定着するのでしょうか。

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