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0046 - 冬の夜に天然ものの月と星を見る(通常版:前編)

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※昨日(1月6日)更新した内容の「通常盤」です

1月4日の夜のこと。一緒に夕食していた仲良き地元(静岡県西部地区)繋がりの人が「今日は『しぶんぎ座流星群』のピークみたい」と言ったことがきっかけで、じゃあ見に行きましょうという流れになった。

星を見るなら山か海だろう。良さそうな場所はどこかなと考えた結果、海エリアの御前崎を目指すことに決定。

御前崎には灯台があり、近くには広めの駐車場もある。その駐車場の目の前はもう太平洋の大海原。星を見るには絶好の場所だろう。

・・・と期待に胸を膨らませて来てみたものの、灯台を含め駐車場付近はライトで照らされていて思いのほか明るい。車を降りて海の前に立ってみるも、明るさが邪魔していることもあり「おお、スゴイ!」となるような視界いっぱいに広がる感動の星空は残念ながら味わえない状況だった。

もっと暗い海沿いを探して移動したほうが良さそうだなと、数分で諦めて早々と駐車場へ戻ると、先ほどはいなかった車が停まっていて、隣に一眼レフカメラを抱えた1人の男性が立っていた。

「あの、もしかして、しぶんぎ座流星群を撮ろうと思って来たんですか?」

気づけば同行人が声をかけていた。男性は「はい、そうです」と。

聞けば、しぶんぎ座流星群の撮影目的で、わざわざ東京から車でやって来たとのこと。たしかに品川ナンバー。僕ら、明るくて星が見えにくいなと感じて場所を変えようと思ってるんですと伝えたところ、男性は「いや、むしろここがいいと思いますよ」と。

朝からずっと天候をチェックし、気温の変化や雲の流れなども予測しつつ、星の見える方角を含めた土地の形状などなど含めて「よし、ここだ!」と目星をつけてやってきたのが御前崎だそうで。(昼間までは最有力候補は西伊豆だったそうだが、雲の流れが変わったので、もう少し足を伸ばして駿河湾の反対側となる御前崎に変更したらしい)

驚くべきは、男性が御前崎に来たのは、なんと初めて。本当に『たまたまやって来た』だけ。で、僕らも『たまたまのタイミングで』出会ったということ。

ちなみに、同行人も僕も、星に関しては全くの素人。パッと夜空を見上げて判るのは「オリオン座」「冬の大三角」「北斗七星」くらい。

「えっとですね、ここにオリオン座があって、コレとコレとコレで大三角ですよね」

おもむろに男性はレーザーポインターでピンポイントに星を指しながら説明を始めた。オリオン座の左上のベテルギウスが大三角の1つ。そこから右斜め上の方向にスバルがあって等々。今見えている範囲の星について詳しく分かりやすく解説してくれた。

聞き惚れつつ、空に顔を向けて星を眺めていて程なく。

ヒューン

流れ星が1つ、はっきりと確認できた。

(後編につづく)

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