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0342 - よく来る人認定

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仕事柄それなりに「社交性」が必要であり、人並み以上には社交的に周囲と接することはできるが、昔からどうにも「常連さん認定されること」が得意ではない。

これだと少し語弊があるな。

正しくは、チェーン店などで今まではマニュアル通りに接してくれてたのが、その範疇を超えてフレンドリーさを出してきた状況が苦手だ。

先日、朝井リョウ氏のエッセイ本『風と共にゆとりぬ』を読んでいたら、下記のようなことが書かれていて「同じだ!」と嬉しくなった。

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お店を出るときの挨拶が「ありがとうございます」から「いつもありがとうございます」に変わった瞬間、私はもうその店には行けない。

そうそう!そうなんだよ!自分が抱いている感覚をすごく分かりやすく表現してくれている。

個人経営なお店に行く理由は、そこでしか味わえないメニューや空間、接客などを求めているので、むしろフレンドリーに対応してくれるようになるのはとても嬉しい。

対して、チェーン店へ行く理由は「構って欲しくないから」が大きい。例えば、外出時にPC作業や読書などで利用するのはチェーン店率が高い。店員さんに必要以上に話しかけられることもないし、そのほうが集中できるからだ。

自分もバイトとして接客業経験があるのだが、よく来る客は間違いなく覚える。今日はいつもと違う時間帯に来たな。今日はいつもと違う注文だな。今日はいつもと違う人と一緒だな、等々。その客の行動パターンは自然に覚えてしまうし、普段と違うパターンの時は高確率で気づく。

自分がそのお店をよく利用すること自体、そこの店員さんに覚えてもらい、そのお店や店員さんの中で「また来てる」と思われること自体は全く問題無い。どうせ思われてるのだから。

要するに「よく来る人認定」を態度には表さないで欲しいのだ。態度に表された瞬間、こちらも態度を変えなければならない。これまでは、しれーっと入店して、しれーっと会計済ませて帰れたところ、なんとなく店員さんに「あ、どうも」のような「知り合い」感覚な態度に切り替える必要が出てきてしまう。そういう状況を(少なくとも僕は)チェーン店には求めていないのだ。

なんてことを書いている今も、某チェーンの喫茶店にいる。もう何十回と来ているお店だが、店員さんの態度はずっと変わらぬまま。どうか一線を超えてきませんように。

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