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0236 - 噛み合わないパターン

t= 2 d= 8

仕事にしろプライベートにしろ「どうにも話が噛み合わないなー」と感じる状況は起こる。噛み合わない時は本当に噛み合わず、なかなか軌道修正できなくて心の中でもんどり打つこともしばしば。

整理してみると、噛み合わない状況が生まれるパターンは以下の3つに当てはめられるように思う。

1. 見ている範囲が大きく異なる
例えば、一方の人は「世界」に視野を向けた話をしているのに、もう一方の人が「日本」て視野で発言していたり。「全国」の話をしているのに「東京」的な感覚のみでやり取りしていたり。「ここ数ヶ月」の話をしているのに「昨日今日」の出来事のみで判断されたり。昨今のネットでよく見受けられる「文脈を汲み取らず、一部の単語や言い回し(タイトル)だけに反応してコメントする」のも同様。

2. 前提が凝り固まっている
経験なのか、エビテンスに倣った考え方なのか、その人の「価値観(偏見)」がガチガチに固まっている場合も少なくない。あの国は信用ならない、あの政治家は悪だ、あの年代は○○を受け入れない等々。批判的な偏見が入っている場合だと軌道修正は至難の技だ。過去の印象からアップデートされていないパターンもここに含まれる。健康問題、環境問題、人物の言動など、10年も20年も前に出ていた情報を今でも「絶対」だと信じ込んで、最新版に触れようとしない古い価値観のままの人が会話(会議)に加わると、話がややこしくなる確率が高い。

3. 曖昧を許すか許さないか
一方の人は白黒ハッキリさせたい。もう一方の人は曖昧なままでいい。これもなかなか噛み合わない。上岡龍太郎氏の言葉の拝借だが「世の中そうそう言い切れることって無い」と思う。これだけ人類の歴史が積み重なっても脳や体の事の全ては解明されていないし、これだけ科学やテクノロジーが進歩しても明日の天気すら100%当てることはできないし。しかし現実では、しばしば「この場合はこうだ」とハッキリさせないと話が進まない(話が終えられない)状況が起こってしまう。「やってみなければわからないので、とにかく動きましょう」と提案しても「絶対の大丈夫という保証が無いと動けない」ように。数字は基本的に嘘をつかないが、その数字が出た根拠が誤りという可能性だってある。この「ハッキリ言い切れない(信じきれない)部分をどこまで許容するか」に差があると、話が噛み合わない状況は発生しやすい。

話をする際に、何について話すのかの「議題(目的)」は大事だが、それと併せて「その人の前提(傾向)」による相性も大事だなと感じる。

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