『天気の子』を見ての随感

  1

人はようやく神を否定する段階に入った。
百年前ニーチェが予言したことが今になってようやく、
ハジマッタゾ。
おい、ニーチェ、キイテイルカ、
おまえの詩がようやく、
トドキハジメタゾ。

  2

雨が降っていた。
ひたすらに、金槌の雨が降っていた。
己の手のひらにチイサナキボウヲ抱えながら、
ヒテイサレタ希望を胸にとどめながら、
純情がハタサレナイと絶望したバショが、
光りはじめた。

  3

ニンゲン主体の世界が今ヒラカレ始めたようダ。
我々はついにカミガミに世界をテワタシタノダ。
カガクでは、ヒテイできなかったセカイが。
イヤ初めからシラレテイタ世界が。
人は知っていたはずだった。
でも、時間がかかった。

  4

罪は清算されたのか、オオワレタクモノサキニハキョダイナクウキョガアル。
弾丸が届いた先に、「エウメニデス」が現れてくるのか。
それとも「オレステース」だったのか。
そのとき帆高は、自分の本当の姿を知るのか。
カナシミノナミダトトモニ、
カノジョノテヲハナサズニイラレルノカ?

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