次男から「へんてこな話をしてくれ」と寝るときに言われたんで作った話(4)

はるとくんが公園に行ったら、へんてこな木を発見しました。

だってその木の葉っぱはツンツンしていて、枝がぐにゃぐにゃです。まっすぐじゃないんです。ツンツンのぐにゃぐにゃです。

(これはへんてこだ。へんてこ木だ)

思わずはるとくんは木に話しかけました。

「ねえ、きみ、へんてこだねえ」

もちろん、木は答えません。だって木なんですもん。人間の言葉はわかりません。

そうしたら、隣に座っていたおじいさんが答えてくれました。

「ぼうや、これは松って言うんだ。確かに松の木はこの辺の他の木に比べると"へんてこ"かもな。でも世界にはもっと"へんてこ"なのがあるぞ。例えば、バオバブっていってずんぐりなのもあるし、マングローブってのは、水の中に生えてるんだ」

(へー、世の中へんてこな木はいっぱいあるんだなあ。そうしたら、この木はへんてこ木第一号)

松の木は、はるとくんのへんてこ木第一号になりました。