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マレーシアのロックダウン緩和で色々考えた。
マレーシアの首相が4日からロックダウンを緩和し、
経済活動を再開すると5月1日に発表した。
確かに新規の感染者数は減っては来ているけれど、
一桁台にはまだまだ程遠いと言う数値。
なのに、ロックダウン終了期間を待たずに緩和措置を取ることを発表したのは、なぜだろう?
きっと、このロックダウンが経済に相当深刻な影響を与えているからだと思う。
シンガポールに住んでいる私は、マレーシアのロックダウンに関してあまり詳しいことは分からない。
でも、シンガポールのそれより厳しいということは推測される。
その中で、多くの人が経済的に困窮し始めているのではないだろうか?
経済的にゆとりがある人ならば、行動の自由は規制され、
家族以外の人と会うことができないという不便さはあるが、
どうにか我慢はできる。
でも、経済的にゆとりのない人にとってはそんなことよりも、
どうやって生きていくかが、最重要になっているはずだ。
インドなどが良い例だ。
ロックダウンが開始され、
突然解雇された地方からの出稼ぎ労働者が都市部で暮らしていくことができず、故郷までの100km以上の道のりを歩いて帰ろうとしている。
それも半端な数じゃない。
死者も出ているとの報道も目にした。
確か、南アフリカでは暴動が起こって、
ロックダウンは中断されたはず。
イタリアやフランスがロックダウンの緩和に動いているのも、
マレーシアと同様に
経済的なダメージをこれ以上長引かせることができないからなのではないかと思っている。
世界の多くの国々が
長期のロックダウンには耐えられなくなってきている。
シンガポール政府も
マレーシアの首相がロックダウンの緩和を発表した同日、
サーキットブレイカーの一部緩和を発表した。
主な内容は、以下の通り
・美容院・理容院の再開。ただしカットのみ
・コンドミニアムの公共スペース内での運動の許可。
ただし、プールやジム等の施設は引き続き閉鎖。
・クリーニング店の再開等々
これらは、生活に関する規制の緩和と言えるだろう。
更に、
ケーキやチョコレート等お菓子類の製造が再開され、
自宅での食品関連事業(ただし、デリバリー,ピックアップの形態でのみ営業可能)許可された。
これらはどちらかというと、
経済活動の緩和という意味合いが強そうだ。
特にラマダンの時期、家庭内でラマダンに消費するお菓子などを製造し、販売して、家計の足しにしている家庭もあると聞いている。
ケーキ屋やチョコレート等は嗜好品だからと、
規制をしていたけれどもしかしたら、
これらの製造業者は中小の業者が多いのかもしれない。
なぜなら、同じ嗜好品のバブルティーのお店に関しては、
緩和措置がとられていないからだ。
バブルティーは大手資本で
持ちこたえることができると判断されたのか!
こうやって見てみると、シンガポールは日々の状況を実に細かく分析し、
規制を厳格にしたり緩和したりしていると思う。
確かに小国という強みはあるものの、
根本にはどうしたら国民が困らないよう、
そして将来的なダメージを最小限に抑えることができるのかということを
政府は常に考えているんだと思う。
インドの首相がもう少し貧しい人のことを優先的に考えていたら、
いきなりのロックダウンではなく、
何か措置を取ることができたかもしれない。
南アフリカだって、暴動を避けることができる措置があったかも…
全てはたらればだけど、
でも、もう少し弱者の事、そして将来の事を考えたら
もう少し違ったことができたはず。
日本はと言うと…
何か根拠が不明なまま、いきなり学校を閉鎖してしまったり、
中小企業の苦しい現状を全然把握せずに、
自粛要請を延長したり、
おかしなことだらけ。
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