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鳩対策の失敗事例

【失敗事例その1】磁石、カラス、目玉の置物
鳩対策のさまざまなグッズがインターネットやホームセンターで販売されています。これらのグッズで失敗するケースがよくあります。
よく見られるのが、磁石やカラス、目玉の置物などです。これらはレベル1の初期段階にしか効果がありません。
レベル1の場合は執着心もなく、休憩によい場所を見つけて、飛来してくるため、カラスの置物や目玉などがあると、何かあるぞと最初は警戒します。しかし、慣れてしまうと関係なく休憩しますので、効果はほとんどありません。
また磁石などの効果も、学説的に実証されているものではないため、こちらも磁石というよりは、何かぶら下がっているので警戒する、というレベルです。
失敗する原因は、鳩の被害状況を把握できないからです。レベル2〜4となった状況でこのような対策を実施しても、効果はそれほどありません。

【失敗事例その2】剣山(スパイク)
次によくある失敗事例が、剣山に関するものです。
剣山はさまざまな種類のものがあり、インターネットやホームセンターで販売されています。比較的簡単に設置ができるため、購入して対策をするケースが多いのですが、失敗するケースも多くあります。
まず最初に剣山の種類です。比較的安価に購入できるのが、樹脂製の剣山です。
樹脂製の剣山は、残念ながら剣山の上に止まってしまう場合が多く、場合によっては剣山の上にまで巣を作ってしまいます。
樹脂製の剣山は、初期段階の被害レベル1では効果が出る場合がありますが、被害レベル2〜4ではあまり効果がありません。
剣山は、鳩の足の長さ、飛来時に止まれないように設計された角度、止まったときのチクチク感やグラグラ感など、いくつかの要素を満たす必要があります。
当社のピーコンスパイクVSTなどは、鳩の習性や体型に合わせて設計されているので、この上に鳩が止まることができません。
ただし、当社の剣山でも置き方を間違えると止まる場合があります。剣山の設置位置なども施工時に非常重要ですので、実は施工が難しいものだとご理解ください。施工規模が大きくなれば、失敗による損害も膨大になりますので、慎重に検討されることをお勧めします。

【失敗事例その3】ネット
鳩対策の最終手段と言われるネット施工ですが、実はこのネット施工も失敗がたくさんあります。
ネットを貼れば、鳩は入ってこないので大丈夫と思われがちですが、もっとも多い失敗事例が、防球ネットなどを利用した施工です。防球ネットは、通常アンカー工法で施工します。壁面などにアンカーと留め具を打ち付け、それにネットを引っ掛けます。
しかし、この施工法の場合、ネットの隙間から鳩が潜り込んで入ってくる場所が多くあります。
1番の問題は、留め具とネットの貼り方です。留め具はアンカーを打ち込むため、狭い間隔で打つことができません。また、ネットは引っ掛けているだけなので、アンカーとアンカーの間を引っ張ると、隙間ができてしまうのです。
鳩は5センチ以上の空間ができると簡単に侵入します。足が踏ん張れる場所であれば、それ以下でも入ってくる場合があります。ねぐら鳩や巣作り鳩の場合、執着心がかなり強いため、小さな隙間を探して入ってくるわけです。
あんな大きな鳩が…と思われるかもしれませんが、手品(マジックショー)で見る鳩は、ご存知のとおり腕の裾の中に入っていたり、小さな箱の中に入っていたりします。つまりドバトは小さな隙間でも入ってしまうのです。
そう考えると、ネットは隙間なく、設置面はテンションをピンと貼って、専用の留め具の間隔を狭くしなければなりません。鳩は40センチ以内、スズメは25センチ以内の間隔で専用の間隔で専用留め具をつけるのが一つの目安とお考えください。

【失敗事例その4】忌避剤
忌避剤は手軽で、ネットやホームセンターでさまざまな商品が販売されています。スプレータイプ、固形タイプ、ジェルタイプなどかあります。
スプレーや固形タイプは、レベル1〜2の被害には効果が期待出来ますが、被害が進むと効果がでません。効果の高いジェルタイプでと、被害レベル3の初期段階では効果が出ますが、それ以上進行すると失敗する場合がほとんどです。
ベランダの室外機に巣を作られている場合は、被害レベル4になります。こうなるとジェルタイプの忌避剤でも、残念ながら効果が出なくなります。
要するに忌避剤は初期段階の鳩被害に効果があると思ったほうが無難です。
ジェルタイプの忌避剤などは、ネットを張るなどの対策を行った後の、移り防止として使用すると効果が高く、費用も安く抑えられるのでお勧めです。