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南武線の朝ラッシュが特徴的な話

自身は都心に行かないものの、2駅乗れば必ず都心直結路線に乗り換えれる非常に便利な路線、それが南武線です。

沿線の性格上、どこへ行くにも乗換必須になりがちなため物件価格が比較的抑えめであり、工場系用地が住宅用地に転換され大規模マンションが建つことが多く、予算抑えめで良質な中古マンションを購入しやすいです。この沿線には9駅もの乗換駅があり、都心、副都心、多摩、川崎、横浜、県央、多方面へアクセスしやすく、勤務地が分かれている方に特におすすめです。

そんな南武線の朝ラッシュですが、他の路線では見られない特徴があります。

以下、国土交通省大都市交通センサスの「定期利用者」データを集計したものになります。

①平均乗車距離が短い

駅間距離が私鉄沿線並みに短い南武線ですが、短距離利用者が非常に多いのも特徴です。

朝ラッシュ利用者のうち、1/3以上が3駅以内の超短距離利用者です。
また、過半数が5駅以内の短距離利用者で、10駅超の中長距離利用者は2割にも満たないです。

南武線最多需要は、1駅のみの利用
作成:コイル

沿線内最多の需要は「武蔵新城→武蔵小杉」です。

②下りは常にピーク近い乗車率

横軸にある名前の駅を発車した時点での乗車駅別の乗客です。

作成:コイル

普通の都心直結路線では、都心に近づくにつれ混雑度が増します。↓は田園都市線の乗客分布です。

作成:コイル

しかし南武線、特に下り線は流動が激しく、武蔵小杉~府中本町間では乗客の人数があまり変わりません。

③乗客の入替えが激しい

続いて南武線上り線の動向です。

作成:コイル

こちらは下り線と同様の需要の上に川崎駅方面への通勤需要が加わります。

両方向ともに、
・沿線住民の乗換駅への需要
・沿線上の職場や学校に通勤通学する人の最寄り駅への需要
・乗換駅から他の乗換駅への需要
この全てが多数の乗換駅で発生しています。
①で述べた通り短距離利用者が多いため、乗換駅に着くたびに多数の降車と乗車があります。

方向別の分析

上り

【立川~府中本町】
始発の立川で大量乗車、分倍河原で大量下車
【府中本町~登戸】
登戸に近づくにつれ乗客が増え続け、登戸で1/4以上の大量下車
【登戸~武蔵溝ノ口】
登戸で大量乗車。登戸発車時点では登戸からの乗客が過半数を占める。久地でまとまった乗車、武蔵溝ノ口で1/3弱の大量下車
【武蔵溝ノ口~武蔵小杉】
3駅連続で大量乗車があり、南武線最混雑区間はここ。武蔵中原でまとまった下車、武蔵小杉では半分以上が下車
【武蔵小杉~川崎】
沿線への需要が少しあり、矢向と尻手でまとまった乗車。終点の川崎で最多の下車。

上りは登戸と武蔵4駅の乗降が突出しています。

下り

【川崎~武蔵小杉】
始発の川崎で大量乗車。武蔵小杉に近づくにつれ乗客が増え、武蔵小杉で半数近くの大量下車
【武蔵小杉~武蔵溝ノ口】
武蔵小杉で大量乗車、武蔵小杉発車時点では武蔵小杉からの乗客が過半数を占める。武蔵中原でまとまった下車、武蔵新城で大量乗車、武蔵溝ノ口で1/3以上の大量下車
【武蔵溝ノ口~登戸】
武蔵溝ノ口で大量乗車、登戸でまたも半数近くの大量下車
【登戸~府中本町】
登戸で大量乗車、稲田堤で多少入れ替わる。府中本町に近づくにつれ乗客が増え、府中本町で大量下車
【府中本町~立川】
府中本町のお隣、分倍河原でも大量下車。矢川でまとまった乗車の後、立川で最多の下車。

下りは満遍なく乗降があり、流動が特に激しい。

以上、都心直結ではないがものすごく便利な、南武線の特徴のご紹介でした。

(見出し画像はWikipediaより引用)

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