梅干し

土用の丑の日
土用といえば「土用干し」である

12年ほど前
結婚して東京に引っ越してきたのを機に梅干し作りを始めた
自分にとっては高いハードルなんかではなく
祖母が毎年作っていたので
結婚したら自分で作るものだと
何となく思っていた節がある

梅干しを作っているというと
大抵の人に驚かれる

がしかし
こんなに簡単なものをなぜみんな作らないんだと私は思う

「買うとたかいじゃん!!」
「作るの楽だよ」
と梅干し作りの利点を伝えてみるものの

「だよねー」とみんなうなずいてはくれるのだが
実際作り始めた人は義理姉と長年お世話になっている美容師さんくらいだ

我が家の食卓には梅干しはかかせないものだが
そもそも梅干しを必要としない家庭も増えているのかもしれない
とも思う

主人は一日一梅干しを心掛けている
長期主張には梅干しをタッパーに入れて持参している

私は食べたい時に食べる程度だが
胃の調子が悪い時喉の調子が悪い時
梅干し湯にして飲んでいる
梅干しと鰹節味噌をマグカップに入れてお湯を注ぐ
梅干しをぐいぐい潰して熱いところを少しずつ飲む

胃の不快感はすっきりするし
喉の痛みにはしみるように効く

梅干しはありがたい存在だ

・・・梅干し愛を語ってしまった

話を戻そう
土用干しの時期だが
突然のゲリラ豪雨が連日続いており
なかなか干す気になれない

八月に入って
じりじりとした暑さを感じる時期になってから
干した方がいいような気がしている

そういえば去年もそうだったな

ここで我が家の梅仕事について簡単に紹介しておこう

我が家の梅は
梅の里埼玉県越生町の梅を使用している
お寺さんの敷地内にある梅の木で
自分たちで梅をもいでいる

10年前
生まれたばかりの長女を連れて行ったなぁ
あんなに小さかった長女も
今でははしごにのぼって梅をもぐようになった
こどもたちが戦力となり
15キロほどの梅もぎは
1時間もかからずに終わってしまうようになった

1週間ほど自宅で追熟させる
寝室である和室に梅を置いておくのだが
梅のいい香りが部屋中に
いや家じゅうに漂っていてたまらない
幸せな1週間である

私が梅干し作りで一番重要視していることが
追熟具合の見極めである

12年やってみての何となくの感覚だが
梅の香りがさわやかな甘い香りから
ミルキーで濃厚な甘い香りに変わった時が塩漬け時だ
と思っている

塩漬けにした梅は土用干しまで食品庫にて保存する

かんかんに晴れた暑い日に干す
干した梅は夕方梅酢にくぐらせて再度保存する

これを3日間繰り返す

後は1年程度寝かせておくだけ

そう
私は赤紫蘇は使わない
それでもきれいな柔らかい赤い色の
いい感じの梅干しになる

梅そのものの味が良いのもあるのだろう

簡単である
1年に何度か作業するだけで
その後1年近くありがたくいただけるのだから
保存食というものは本当に素晴らしいものである

「梅干しいつ干せるかなぁ」
というつぶやきから
ふとnoteに向かってみたら
こんな文章が出来上がった

おもしろいなぁ





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