辛亥革命エピソード 孫文の大アジア主義演説

「北上宣言」を発し、北京へ向かった孫文は途中、神戸に寄港し、大勢の日本人を前に講演を行った。有名な「大アジア主義」演説である。

そのなかで、孫文は武力を用いて人を圧迫する西洋文化を覇道文化、それと対称的に徳をもって人を慕わせる東洋文化を王道文化と称し、日本を含めたアジアの諸民族は団結して「王道」を貫かねばならないと主張した。そして、「日本が将来、西洋覇道の手先となるのか、それとも東洋王道の牙城となるのか、それはあなたがた日本国民が慎重に選ぶべきだ」と孫文は結んだ。

これは一般には孫文が掲げる理想に反して日本が軍国主義に走りつつあることに警告を発したものとされている。もっとも、近年ではこれは落ち目になりつつあった自分への支援をしぶる日本への嫌みであり、同時に支援を受け始めたソ連へのリップサービスであったという指摘も出てきている。


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