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[32.3mm]大型個体は特に魅力的!


標本DATA

【種類】  ネブトクワガタ Aegus subnitidus subnitidus 

【サイズ】 32.3㎜

【採集場所】大阪府吹田市

【採集日時】2020年5月26日 11:45

【採集方法】Looking採集(クヌギ)

【採集者】 H.M.さん


このクヌギの根元の樹液場は、毎年、ネブトクワガタが大量に発生するとのこと。オスの26~ 29ミリクラスは必ず採集できるネブトの楽園!ここ数年は特に調子が良くて、昨年(2019年)も30ミリ超えが2匹も採れたそうです。

住宅地の中に残った林で、こんなに大きなネブトが採集できるんですね。

ネブトクワガタは、大きな個体でも、なかなか30ミリを超えてきません。それが32ミリ越えは本当に凄い。たった2ミリじゃない!と思われる方も多いかと思いますが、小さなクワガタの1ミリは、本当に大きいのです。

クワガタを長く収集されている方は、よ~くわかっていただけるかと思います。

むし社の季刊BE-KUWAによると、33.3ミリがネブトクワガタの野外採集ギネスとのこと。

もう30年以上前の話ですが…私は体育会系テニス部に所属していました。

関西学生予選会や練習試合で大阪大学(吹田キャンパス)に、よく足を運びました。テニスコート近くにある小さな林で大きなネブトクワガタを見つけたことを思い出します。クヌギの大木の根元に樹液が湧き出していて、そこには日中でもネブトクワガタがたくさん見られました。

テニスの試合や練習が終わると、必ずクヌギ林を覗いてから帰ったことを思い出します。

私の幼い頃のフィールドであった奈良市内でも、ネブトクワガタがたくさん採集できたのですが、内歯がほとんど出ない小型個体ばかりでした。大型になるほど内歯が前方に移動し、もうこのサイズになると、大アゴの形状はオオクワガタの中歯型のようです。上翅の縦縞がさらに美しさを引き立てています。小さいクワガタですが、人気があるのがわかりますね。

採集されたMさんも、オオクワガタやヒラタクワガタ狙いで採集を始められたのですが、こんな大きなネブトに出会ってしまうと…その気持ちはネブトへと!

ネブト狙いで毎年、採集を楽しまれているようです。もちろん、オオクワやヒラタも狙っておられます。

この場所は、オオクワガタも少ないですが生息しているようです。この場所(生息環境)が残されていくことを願うばかりです。

【執筆者:川原 洋】


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