【「景岳全書」婦人科を読む】2.婦人規上 2-1.総論類 論難易二(1)
【本文①】
諺云:寧治十男子、莫治一婦人。
此謂婦人之病不易治也。何也?
不治婦人之病、本與男子同、而婦人之情、則與男之異。
【書き下し】
ことわざに云う、寧ろ十の男子を治すとも一の婦人を治す莫れ。
この謂い婦人の病治すこと易からざるなり。何ぞや?
婦人の病を知らず、もと男子と同じ、而して婦人の情は男子と異にす。
【口語訳】
むしろ10人の男性を治療しても1人の女性を治療するなとことわざにある。このことわざは女性の病は治し難いの意味である。どうしてか?
女性の病を知らないというが、もとは男性と同じ。しかし女性の情は男性と異なる。
【山口解説】
先に述べられているように男性と女性の病は本来同じです。しかし男性と女性とでは性情が異なるため、その病は治し難いと言っています。その性情の違いが「陰陽」です。
難経では男女陰陽の性情の違いを「魂魄」という言葉で説明しています。それについては【陰陽論】「昇陽降陰・循環の法則」の「i.魂魄」で解説していますので、読み返してみてください。
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<目次>
書き下し・口語訳/仁木小弥香
解説/山口誓己
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