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とあるTLに流れてきたアンケート結果をまずは疑ってかかる妄言の類い

☆もう早次の総理の話だってよ

https://www.sankei.com/politics/news/210222/plt2102220020-n1.html

TwitterのTLに脈略なく現れたこれ。
菅氏が就任してまだロクに日にちも経ってないうちからこんな話。
産経までもが結局そうなのか、と軽く落胆しながら一応数字を見るけど、河野氏が22.4%、石破氏が16.1%、小泉(進)氏が13.2%以下略と続くようですねぇ。
まぁ、だからなんだという話に帰結するんだけど、産経のこの記事では「だから河野氏が良いんだ」とは1mmも書いてない。
中高年層には好評そうだとは言ってるけど。

でもさぁと思う訳よ。
菅さんがどんな実績を残した?
なにを為したっての?
まだなにもして無いじゃないの。
良い悪いを判断する材料がこんなにも足りないのに「やっぱ菅氏は使えねぇ」っていうのは早計すぎるとは思わないか?

別に自分も菅氏のことが好きな訳じゃないけど、なんかいつものマスコミの手法で首相の首のすげ替えを助長してるような気がするんよなぁ。

マスコミはいつも、「自国」の政権への批判はするけど擁護はしないんだ。
公平公正を謳う割りにいつも情報が偏っている
今やオールドメディアと言われる(全国区)テレビも(大手)新聞もいつもそう。
ネットに情報源を求めるようになった原動力なのは否定する人も少なかろう。

☆確率、統計ってのはデマや印象操作が行われやすいって話

そもそもこの統計の調査サンプルの信頼性は?って所からまず疑う必要がある。
河野氏の40代(25.3%)・50代(24.6%)の支持が厚いとは書いているけど、このパーセンテージも全体の中での比率ではないところに注意が必要だ。
どういう基準や計算方法で出したかは知らないが、例えば河野氏を支持する層の中での40代・50代を抽出したらと言ってるのであれば...

【河野氏の全体における支持率 】X【 各年齢層支持率 】で計算する。
【40代】で計算すると、22.4% X 25.3% となる訳で、これは全体を1にした時には0.224 X 0.253となる。答えは0.056672、約5.6%。つまり河野氏を支持する40代の全体における割合は5~6%って訳だ。
50代で同じ計算をすると 22.4% X 24.6% で 0.055104になり、これまた全体の5.5%
記事では20%真ん中の数字を出しておきながら結局はこのくらいしか居ない訳だ。
それでも両方を見て同じ印象を受けるだろうか
この5~6%の数字を出すことが恣意的だと言うのであれば、20台真ん中の数字を出すことだって恣意的だ。
どちらも同じ事を指しているのだから。

もっと言ってしまえば、全体の1/5程度の数字で有力だというのにも違和感しかない。

↑ 予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」 チャンネルより引用共有
動画:中学数学からはじめる確率統計

これを思い出す。
「世の中の嘘の大半が確率・統計が絡むもの」という言葉。
嘘、というより印象操作による詐欺と言った方が的確かも知れないけど、こういう話を知っているだけで鵜呑みにする前に足を止められるようになる、と言う訳だ。
それを今回の記事みて思いかえした。
「果たして信用たり得るものか」を自分なりの思考で判断するきっかけになったのは間違いない。

☆じゃあお前はどう思ったんだよって話

正直、自分としては率直に言ってこの記事はナンセンスだと思った。
いや、というより世の中「この人が有力だ」という意思統一は全く為されてなくて、それはつまりそれだけ信頼に値する強力かつ良心的な人間がもういない出涸らし状態であると言う印象でしかなかった。
麻生さんは身を引いた。
出涸らしと呼ばれる前に身を引いた判断は賢明だったと思う。
河野氏、石破氏に関しては今まで散々名前がでてながら結局一国の長になれてない。それは周囲も国民もその器にあると認めてこなかった証拠
陰謀論を話したらキリがないのでそこはバッサリ切り捨てるけど、結局はそういうこと。
野党に関してはもう党ぐるみで信用できないと言わざるを得ないし、結局与党自民党に対しても「誰に任せてもどうしようもない」状態がそれこそ昭和末期の頃から国民感情として根付いてて、うっかり民主党なんて自民党の出涸らし以下の人間の寄せ集めに国の運営やらしてみたら国益を上げるどころか売国集団だったというオチ。国会答弁で数々のチョンボをやらかし、ブーメランを投げては自分の脛にぶつけ続けて、半ばお笑い集団と化したじゃないか。
文句を言う割りにまともな代替案も持たずにケチだけつけるモンスター野党なんて印象を浮き彫りにしただけ。

そんな中で真っ白とは言わないけれど安倍さんが首相になって、「今までの中では結構まともじゃないか」ってなったから支持もそれなりに伸びた。
それでも権力だ利権だ金だと群がる連中に引きずり下ろされて身を引いたように見えた。

今回のアンケートだって一番得票を集めた河野氏でさえ20%台。
票がばらけて散らばって、その中でなんとか1位を取ったってだけ。
ダントツで「この人に頼みたい!」って訳じゃない。
自分の身近な集団での意思決定で1/5集まったから有力だって普通は言わないよ?
五十歩百歩とか、どんぐりの背比べの範疇じゃない?

☆肯定も反論も当然あるだろう、だが中身が大事

どれだけの根拠をもってしてその言葉や思いに至ったか、と言うところが大事だと思う。
気にくわねぇからこき下ろすなんて、底辺ネット民の常套だしそれこそナンセンス極まりない。出涸らしも良いところ。
自分の発信する意見への反論や非難はあってしかるべき。
自分は十人十色の人の中へ言葉を投げ込んでるのだから。
でもその言葉の中には一緒くたに捨てられない宝石の原石が混じってるかも知れなくて、自分の間違いに気がつく、とかそこから生まれる新たな突破口なんてのが隠れてるかも知れない。

この手の政治やらエンタメやらの話をすると必ず脊髄反射で叩く輩がいる。
ちゃんと読めばナンセンスである物が今は多すぎる。
「話にならない」ってのはそういうことで、誹謗中傷と混同しちゃダメだ。
「議論」は尊い。そこにはきちんと向き合おうとする意思があるからだ。
物陰から石ぶつけるような、卑屈な誹謗と呼べる匿名発言をネットではよく見かける。
常に考えなさいとは言わない。
脳死発言上等とは思うけど、時と場合ってやつがある。
そこを面倒くさがって大事な事まで脳と口を直結させるから「厄介」になるんだろう。
批評、毒舌の中にも「理解できる」ものがあるのはそういうことなんだろう。
結局面倒で複雑で、考えると頭が疲れるから他人の言葉の多くを抵抗もなく取り込んで自分の考えと錯覚するって現象が起きるんだろう。
自分にもそういう所は確かにあるけど、検証をするってフェーズはなくしたくない。

これを読んでくれたみなさんも、この自分の記事に限らず、なんでも鵜呑みにせずになにが納得できてなにが受け入れられないかを切り分けてきちんと考えて、その考えを自分の中で認めて欲しい。
否定は必ずしも悪ではない。
肯定も必ずしも善ではない。
そうやって物事を考えられるようになると、今まで以上に自分の中にきちんと取り込めて糧になる情報がもっと増えるんじゃないだろうか。
鵜呑みにするなとはそういうことなんだと思う

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