【アニメ】#001 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

本記事を公開した時点で劇場公開されてから約3カ月が経過し、数々の記録を打ち立てている【機動戦士ガンダムSEED FREEDOM】。

https://www.gundam-seed.net/freedom/

ネット各所でも高評価が鳴り響いていますが、私もその例に漏れず素晴らしい作品だと思いました。 いくつか気になることがあったのはたしかですが、それを打ち消すほどの魅力が詰まった作品だと思いました。
本記事ではそれらをまとめようと思います。

ネタバレありなのでご注意ください。

評価が高い部分

人間臭いキャラクター

特にキラとラクスが該当するのですが、味方キャラクターは全員過去作で表現できなかった魅力を存分に出していました。
キラとラクスはDESTINY時代は喜怒哀楽が欠けていて内面が見えづらいことから個人的に好きではなかったのですが、本作は日常的な部分から感情を吐き出す部分まで作中で描写しているので人間味を感じることが多々ありました。
キラは終盤に差し掛かるところで、おそらくDESTINY以前から溜まっていたストレスをぶつけるシーンがあるのですが、ここはびっくりしましたね。

シン・アスカの活躍

私はガンダムシリーズはもちろん、今まで観たアニメ、漫画などの作品でトップレベルでシンが好きです。
なぜそこまで好きなのかは話が脱線してしまうので置いといて、今作ではその彼が凄まじい活躍をします。
DESTINYでは主人公だったのに、特にデスティニーガンダムに乗り換えてからはイマイチ活躍できず、大破されて敗北して終わるという結末でしたが、本作は当時の鬱憤を20年越しに晴らしてくれました。
戦闘だけでなく、日常パートもDESTINY時代ではあまり見られなかった素直なところやどこか抜けているところが見られたり、相変わらずラッキースケベを発揮したり、名言(迷言)も残したり。
ジャスティスや分身とかですね。

序盤はイモータルジャスティスに乗るという意外性があり、思えばここから本作の世界に入り込んだ気がしていて、間違いなくシンは本作のキーパーソンでした。
デュランダル議長がシンの才能を見出したのは間違いじゃなかったことを令和になって証明されるとは思いもしなかったです。
キラが主人公なことはあらかじめ知っていたので、シンの活躍は全く期待せずにいたのですが、スタンディングオベーションをしたくなるくらいシンの魅力を掘り下げていました。

大迫力の戦闘シーン

映画の開始が戦闘から始まるところがC.E.75になってもまだ戦争は終わっていないことを体感させられるのですが、この戦闘は作中で大きく3シーンあります。
そのどれも迫力があり、目を離せない映像が続きます。
こういう戦闘シーンはロボットアニメならではで、近年の作品だとどれも迫力はあるのですが、あえて項目として挙げたのは20年経っていて全く別物になっているわけでなく SEED、SEED DESTINY時代の戦闘シーンの延長線であることを意識していると感じたからです。
間の取り方や宇宙での戦闘シーンなどは過去に見たSEEDそのものでした。 それでいて、当時批判のひとつにあった大量の戦闘バンクはほぼ無くなっていたことも評価が高いところのひとつですね。

セルフオマージュが多々

過去の展開をなぞらえているところが見受けられました。 見方は人それぞれだと思いますが、私は過去の反省点を活かした結果なのかなと思いました。

例えば、アグネスがルナマリアに敗れたのはDESTINYのシンがアスランに敗れた場面を現代風にアレンジしたのかなと思いました。
SEED以外にもアグネスは逆襲のシャアのクェスのオマージュキャラクターとも言われていましたし。

気になったところ

根本的な問題は解決していないところ

戦争を終わらせる策として提唱された人々を才能や遺伝子から適性を判断して適材適所に配置をして管理する社会を目指すデスティニープランを否定することで前作は終わりました。
しかし今作に至るまでに争いは絶えず起こっており、今作最後の戦闘が終わった後でもこれで戦争が無くなるとはとても思えなかったです。

今作の敵もデスティニープランに似たようなものを提唱はしていて「否定した先にあるもの」を提示するチャンスはあったものの、具体的なものは示さずに物語は終わりました。
前作においても、デスティニープランを否定する割にそれの代案は示さなかったことは問題点の一つとして挙げられることが多かった印象ですが、それを繰り返しているのはマイナスポイントだと思いました。

敵キャラに魅力を感じないところ

今作の敵キャラはファウンデーションという組織なのですが、これに登場するキャラクターにあまり魅力を感じませんでした。
一昔前の敵キャラでよく見かけるありふれたキャラの集団ということしか残りませんでした。
20年前はそこそこあるような作風の敵な気がするのでそれはそれでありなのかもしれないですが、バルトフェルド、デュランダルやブルーコスモスといった味のあるキャラが過去作に多くいることを考慮するともうちょっとなんとかならなかったのかなと思います。

ただ、これまで登場したキャラの深掘りに焦点を置いていると考えると敵キャラにまで手が回らなかったのは仕方ないかなとは思います。

まとめ

2006年に制作が発表され、一時は自然消滅したと思われていた本作。

ガンダムSEEDシリーズのファン向けに作られているような作風ですが、後半の爽快な展開はファンでなくても盛り上がるのではないでしょうか?
SEEDファンからはかなり好意的な反応が多い本作は、ファンなら心からおすすめできる作品です!

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