プリキュアは本当に子供だけに向けたアニメなのか
※ 当note+記事は、角川ドワンゴ学園で提供するプロジェクト学習プログラム「プロジェクトN」での生徒の成果物として掲載しています。
プロジェクトNとは:https://nnn.ed.jp/project-n/
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著:ゆっきー
「女の子だって暴れたい!」これは2004年に放送された、プリキュアシリーズ一作目『ふたりはプリキュア』のキャッチコピーです。皆さん、プリキュアを甘く見ていませんか。今年で20周年です。
ここから、プリキュアの魅力をわかりやすく紹介します。
まず、大の大人が一生懸命考察してもさらにその上をいく、複雑なストーリーです。ませた小3が実はプリキュアだったり、実の父親が敵だったり、おばあちゃんや宇宙人や男子がプリキュアになったり、坂を高速で下ってくる氷川丸(大型船)を素手で3人で止めたり、妖精が殺されたり、敵に洗脳されてプリキュア同士で殴り合ったり、気絶したり、プリキュア達が絶望した顔がトラウマ級だったり、ジェンダー問題を取り入れたり、教師と恋愛したり、ブラックホールと戦ったり、戦い方が肉弾戦だったり、流血したり(これは一回だけ)...と大人も充分楽しめる衝撃的な内容ばかりです。
また、プリキュアの醍醐味でもある変身シーンの作画は、一見CGに見えるほど綺麗で滑らかなので、ぜひ一度見てください。スイートプリキュアの変身シーンは特に手がこんでいると思います。
プリキュアのエンディングは、2009年から3DCGのダンス映像になっています。表情や動き、髪やフリルの自然な揺れ方など毎年進化していて、今やアニメ業界における3DCGブームの先駆けになっています。
次に、映画についてです。
近年変わってきていますが、毎年春にオールスターズ、秋にその年のシリーズ単独の映画が公開されてきました。毎年テレビシリーズが2月スタートなので、オールスターズは新人プリキュアが先輩プリキュアたちの背中を見て学ぶ場にもなっており、毎年命がけの新人研修が行われてきました。特に傑作だと言われているのが、2011年3月19日に公開された『映画プリキュアオールスターズDX3 未来に届け!世界をつなぐ虹色の花』です。震災があった影響で、海での戦闘シーンで津波を連想させるところをカットするなど公開直前に様々な変更・調整が行われた作品でもあります。あらすじは、プリキュアが過去に倒したはずの敵達が現れ、世界を結ぶ奇跡の花「プリズムフラワー」を狙う彼らに、プリキュア達が力を合わせて立ち向かうという王道とも言えるストーリーです。ただ、絶対に泣けます。見たら解ります。さらに、違うシリーズのプリキュア同士のかけ合いは映画ならではで、それがこの映画は特に多いです。昔プリキュアを見た人や心が疲れている人には特に見て欲しいです。心が浄化されます。
最後に、キャストについてです。
豪華なキャスト陣は、プリキュアの大きな特徴の一つです。三石琴乃さんや水樹奈々さん、悠木碧さん、早見沙織さん、井上麻里奈さんなどあげたらキリがありません。SPY×FAMILYや鬼滅の刃、ドラえもん、クレヨンしんちゃんなど国民的アニメには必ずプリキュア
声優がいると言っても過言ではないくらいです。さらに映画には、林原めぐみさん、山寺宏一さん(先ほど紹介したDX3)、宮野真守さんなども出演しています。個人的に好きな演技は、DX3の小清水亜美さん(キュアメロディ)の絶叫するシーンです。
ここまでプリキュアの魅力を説明しましたが、少しは興味を持ってもらえましたか。今年は20周年ということもあり、9月には歴代プリキュア総勢77名が大集合するオールスターズ映画が公開され、10月からは大人向けのプリキュア新作アニメ『オトナプリキュア’23』が地上波放送されます。最早、プ
リキュアは小さい子向けだけのものではなくなっています。
まずは、次の日曜朝8時30分からテレ朝をつけて、シリーズ20作目『ひろがるスカイ!プリキュア』を見ましょう。そして、プリキュア沼に沈んでいってください。