【重賞回顧】電光石火の37年連続重賞制覇~シンザン記念
2023年の中央競馬が始まって1月8日は開催3日目だったし、この日に行われたシンザン記念は重賞として両金杯に続く3レース目だった。そして、武豊にとっては今年の重賞初騎乗。まさに、電光石火での達成といえるものだった。
37年連続重賞制覇とか重賞通算350勝とか、とんでもないことに違いない。簡単にできるものじゃないだろうと、レース前はライトクオンタムを軽視していた。こういうのは産みの苦しみがあってこそドラマだと思っていたからだ(だからといって、買わなかったわけではない)。でも、終わってみれば…「あっけなさ」さえ感じさせる達成だった。
思えば、2023年JRA最初のレース(1月5日・中山1R)で武豊は勝利ジョッキーになり、幸先のいいスタートを切っていた。さらに、調べてみたら年間最初の2ヶ月で重賞を勝てなかったのは、1992年まで遡る必要があるらしい(メジロマックイーンでの阪神大賞典=1992年3月15日)。
この早さで快挙を達成したところで驚くことなんて何もない。ディープインパクトのラストクロップ、調教師が武幸四郎、ドラマの要素が揃いすぎてもいるわけで、この軽視の理由は無理筋だったと反省しないといけないのかもしれない。
スタートで出遅れたものの、レースが淀みのない流れになったことで、上がり34秒6で差し切れる競馬になったことも味方したようにはみえた。この一戦だけでクラシック戦線の主役に名乗りを上げたかといえばまだ何ともいえない。ただ、ウォーターナビレラのように重賞制覇をきっかけに武豊が継続騎乗するのかルメールに戻るのか、はたまた別の騎手が配されるのか。ドラマは続きそうだ。
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