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李克強首相の復権関連(p.214)まとめ

この内容は最終的な校正段階で入れましたので、もはや充分な展開のできるだけの紙幅がありませんでした。ここで整理しておきます。
まず画像の日経記事ですが、ポイントは
・『人民日報』の二面の全面に、珍しく李首相の演説が大々的に載った。
・ 9年前に首相に就任して以来の「リコノミクス」(市場重視の「李ぶし」)満載。
・ 上海都市封鎖にともなう経済の低迷で、習主席の立場が弱体化している模様。

時事通信(https://www.jiji.com/jc/article?k=2022052600656&g=int)

で裏を取っておきますと、
・ 当該演説の『人民日報』での扱いは例年こんなもの(日経の筆者の勇み足をたしなめている)。
・ これは「習下李上」(習氏が下がって、李氏が上がる)現象であるという観点の提示。

同じ筆者の別記事(https://www.jiji.com/jc/article?k=2022051200706&g=int

はなかなか勉強になる内容で、
・ この春の党の幹部人事(省党委書記(党の省のトップ)ならびに省長(行政のトップだが省の党の副書記のポスト)の人事)では、これまで他派の失地を得てきた習派が予想外の不振で、李派は順調に昇進している。
・ 習体制は党指導部の「チャイナ・セブン」のうちNo.1とNo.3を習派が、No.2とNo.4を共産主義青年団(共青団、胡錦濤 前主席と李首相の出身母体)で分け合ってきた。
・ 習派で近年栄達を極めていた天津市長は4月末に謎の急死。汚職取り締まり(これまで「反腐敗闘争」は習派による政治的粛清の手段だった)の調査対象になって自殺したとの説まで出ている。

としています。参考になさってください。


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