未完成のアベノミクスと為替レート

詳しくは後日に回すとして、今回は一点を取り上げる。

政権交代前は円が1ドル=80円台にまでなった。日本の経済の実態からいえば過大評価もいいところだ。その結果、国内生産は輸出に不利となり、生産拠点が海外に移転する産業の空洞化がおき、雇用がなくなった。
アベノミクスの金融緩和で円安に振れ、円が適正レートに戻った。すると輸出企業が競争力を持てるようになり、輸出産業を中心に利益が積み上がってきた。

グラフのカラーの期間は2008年9月~2012年11月だが、円の水準は「過大評価もいいところ」ではなく、適正水準付近であった。

BIS

現状認識が適切ではなかったことがアベノミクスが完成しなかった主因の一つと言える。

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