消費者物価指数
政府と日本銀行(とリフレ派)が目標にしていた消費者物価指数の+2%インフレが実現した。
消費者物価2%超上昇 専門家「“悪い物価上昇”になっている」 #nhk_news https://t.co/xPpX4cAT4z
— NHKニュース (@nhk_news) May 20, 2022
グラフは2014年4月と2019年10月の消費税率引き上げ、2021年4月の携帯電話通信料大幅引き下げで区切っている。
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グラフから見て取れるように、物価の持続的な下落は2010年後半には収まっていたので、反緊縮派の「日本はデフレが四半世紀以上続いている」は事実ではない。失業率は低く、労働参加率は高いので、財政赤字拡大の余地も大きくない。日本経済の問題はどちらかというと需要側ではなく供給側にある。
インフレ基調が定着してきたことで、日本経済の問題は物価ではなく賃金が上がらないことだという理解がようやく広がってきたように見える。
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賃金の持続的上昇を妨げている要因としては、
売上増が見込めないとの予想(←人口減少による国内市場の量的縮小)
労働者側の交渉力(バーゲニング・パワー)の弱さ
「儲かったら労働者にも還元」という社会通念の消失
などが挙げられる。2.は1980年代、3.は1990年代からの「改革」の成果である。
日本企業の性格はこの10年間で本当に変わったと思います。
もっとも端的にいえば、経営者マインドにおける経営目標の優先順位の変化です。15年前だったら、株価の維持よりも従業員の待遇をよくすることが、ずっと重要に思われていました。今はその逆なのです。
賃金が上昇しないのは、経営者マインドの変化、すなわち株主への奉仕を優先目標にしてきたことに起因しています。
賃金を含めた企業のコスト抑制が物価が上がらなかった主因である。
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