自殺分析論文の見落とし

Nature Human Behaviourに掲載された論文には、重要な要因の見落としがある。

第2波での増加の引き金が7月18日の三浦春馬の自殺報道だったことはほぼ確実である。

自殺者数が増加した7月について、日別の自殺者数を分析したところ、17日までは前年同期間と比較して少なかったが、若手有名俳優の自殺報道があった18日以降の1週間において有意に多かった。
本年7月の自殺者数が増加したのは「若手有名俳優の自殺報道(若手有名俳優の自殺それ自体というよりも、それに関する報道)」が大きく影響している可能性が高い。なお、自殺報道の影響によって自殺が増える現象は「ウェルテル効果」と呼ばれ、国内外で過去にも同様のことが起きている。

異常事態の長期化からくるコロナノイローゼ、コロナ鬱的な空気が可燃性ガスのように社会に充満していたところに、有名芸能人の自殺のニュースが火花となって爆発→炎上、という因果関係が推測される。第2波で女子供の自殺が増えたのは、芸能人の自殺に影響されやすいためと考えられる。

「コロナのせいで夫としか話をしていない。ノイローゼになりそうだ」(60代女性)
「共通するのは、先行きの見えないコロナに対する漠然とした不安だ」と川尻正之事務局長(75)。新型コロナに関する相談件数は4月292件、5月287件に上った。

この論文は「可燃性ガス」は調べたが、「火花」とWerther効果を見落としているということ。

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