未婚の女は死にやすい

昨年の記事だが、データリテラシーが問われる内容なので取り上げる。

「日本の男は女に負担を掛け過ぎている」「結婚は女の奴隷化」という先入観があると、ころりと騙されてしまう。

配偶関係別の死亡状況全体の傾向をまとめると、男性の場合、有配偶より独身のほうが短命で、女性の場合は、独身のほうが有配偶より長生きという、男女で正反対の構造になっています。「一人になってしまうと生きていけない男、一人のほうが長生きできる女」と言っても過言ではないかもしれません。
女性をみると、1990年までは男性と同じく「未婚<有配偶」だったが、2000年以降は未婚者の方が長生きする傾向が定着している。結婚生活が「生」に及ぼすインパクトの性差は、日本ではある程度の普遍則と言えそうだ。
結婚がこうも重荷となれば、それをためらう若い女性が増えるのも無理はない。

厚生労働省「人口動態調査」と総務省「国勢調査」から、配偶関係別の死亡率(死亡数÷人口)を年齢階級別に比較する。

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統計データは、女も結婚した方が死亡率が低くなる(→長生き)ことを示している。

そもそも、日本は主要国の中では女が相対的に長生きする国である(日本より上位はロシア・東欧や、南アフリカなどの暴力が蔓延する男が死にやすい国々)。スウェーデンとノルウェーの男女差が小さい(「男女平等」に近い)ことにも注目。

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この二人は確信的に統計で嘘をついているのではなく、人口統計の基礎知識が足りないのだと思われる。

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