漫画の修正

この件は少数決原理の典型例である。

感想はこちら👇と同じ。

このよう安易な妥協は、テロリストの要求を呑んだり、暴力団にみかじめ料を払うことと本質的には変わりない。寛容な社会を守るためには、メディアは徹底的に不寛容にならなければならない。

今回は、某精神科医も圧力に加担したようだが、独裁者が歯止めを失うように、専門家も自分の「力」に溺れて他者を従わせたくなることを示したように思われる。

付録

この漫画は修正前と後の両バージョンを読んだが、絵は汚くて見にくく、ストーリーも感傷狙いが見え見えで何がいいのかまったくわからなかった(この程度で名作?)。

田舎にある美術大学に侵入して美大生を15人も殺傷するのなら、美術を志したものの成功できなかった人物の(筋違いの)逆恨みというのが自然で、修正後の「誰でもよかった」では不自然になる。修正前なら、犯人は美術の道を踏み外してダークサイドに堕ちた人物ではないかと想像して、主人公二人と対比できるが、修正後では単なる頭のおかしいおっさんである。

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