平等に賃金が上がらない日本

これ👇については別の要因も挙げられるのではないかと思われる。

図2は、アメリカで所得の高い人の所得は上がっているが、所得の低い人の所得は上がっていないことを示している。
図2のようになる理由は、現在のグローバル化した世界では、世界で通用する高度な技能を身に着けた人々の所得はいくらでも上がり、そうでない人の所得は全世界の所得の低い人々との競争圧力によって上がらないからだとされている。

日本企業が海外進出した際に、日本的経営の美点としてよく語られたのが平等主義である。

平等主義の一つとして、食堂は工場長も一般労働者も一緒に食べる。セルフサービスである。
平等主義。食堂はトップから下まで共用であるし、大部屋を用いることも多い。

軍隊に例えると、海外では士官と兵が厳然と区別されているのに対して、日本ではその違いが明確ではなく渾然一体となっているというもので、アメリカでも中国でもエリートコースの人材には高給を支払うのが当たり前だが、日本では「一兵卒」の扱いになる。このような平等主義は「士官」も「兵」と平等に賃金抑制の対象になること(平等に貧しくなろう)につながりやすくなる。

この👇ような理由で労働生産性が上がらないから賃金も上がらないのなら、単位労働コストは下がらず、企業利益も増えないはずだが、現実には日本だけ単位労働コストが下がり、企業利益は激増している。

ありとあらゆるところで、このような自動化機械あるいはコンピュータによる手作業の合理化に反対する人々がいるのではないだろうか。これでは、日本の生産性は上がらない。

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海外であれば「士官」の昇給分が株主還元と金融資産の内部留保になってしまった、逆に言うと、株主還元と金融資産の内部留保を増やすために、技能を問わず平等に貧しくされてしまったということになる。

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