アミンとムガベの「正しい貨幣観」

反緊縮・積極財政派が「正しい貨幣観」だとして「財源は通貨発行」と叫んでいるが、実際に財政支出を中央銀行の通貨発行(money printing)で賄ったのがウガンダのアミン大統領とジンバブエのムガベ大統領である。

ジンバブエがハイパーインフレーションと自国通貨の廃止に至ったことはよく知られている。積極財政派は「ハイパーインフレの原因は生産力の毀損であってマネタイゼーションではない」と主張するが、マネタイゼーションは生産力の毀損(←白人追放)によって起こった火に油を注いだようなものなので、原因の一つであることは間違いない。マネタイゼーションしなければハイパーインフレにはなっていなかったはずである。

アミンの政策もムガベと似ていて、南アジア系(印僑)を追放→経済活動が落ち込む→税収不足→マネタイゼーション→インフレ高騰で経済混乱(→失脚・亡命)という展開となった。

この映画👇は見ていないので断言できないが、「銀行員」とは中央銀行総裁のことではないかと思われる。

銀行員「お金が足りません…」
アミン「じゃあ刷ればいいだろ!」
銀行員「価値が落ちてトイレットペーパー同然になります…」
アミン「お前はウガンダの金をクソ呼ばわりか!殺せ!」

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MMTの「先ず通貨発行して支出→後の徴税額の増減によってインフレ率を調整」をまともな国が一つも採用していないのは、言うは易く行うは難しだからで、積極財政派はアミンやムガベの同類ということである。

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