国債を大量発行しても金利は上昇しない?
中野剛志の「財政赤字を続けても金利は上昇しない」の説明がおかしい。
先日、文藝春秋digitalにて開催された中野剛志さんと加谷珪一さんによる「積極財政はバラマキか!?『MMT理論』を検証する」冒頭の議論を無料公開しています。
— 月刊文藝春秋(文藝春秋digital) (@gekkan_bunshun) March 15, 2022
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国債の大量発行によって財・サービス需要に回るマネーが増えると、財・サービスの供給量には限界があるので、インフレ率が上昇する。
国債を購入する原資の民間貯蓄(loanable funds)が有限なら、インフレ率と同様に金利が上昇する。
中野は現実はこう👆ではなく、国債を買うことでマネーが創造されるので金利は上がらないとしているがそうではない。
インフレ率が上がると、将来価値に対応する現在価値が小さくなるので割引率は上昇する。金利が低いままでは国債需要が消えるので、国は国債金利を高くしないと民間に買ってもらえなくなる。
中野はインフレ率と金利の関係を理解していない。
補足
国債の大量発行によってマネーストックが増えても、財・サービス需要に回らなかったり、企業が値上げではなく数量制限や納期遅延で対応することがあるので、インフレ率が上がるとは限らない。
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