2021年度の国の決算
国の令和3年度決算が国会に提出されたので、主な歳入と歳出について見る。
新型コロナウイルス感染症の流行にもかかわらず、税収は2年連続で過去最高を更新した。公債金はほぼ半減したものの、過去二番目に多い。
所得税、法人税、消費税が揃って増えている。消費税は2年連続で所得税を上回っている。
空前の規模の国債発行を財源とした経済対策→経済が全体として堅調を維持→税収が増加、ということになる。
社会保障関係費と債務償還費を除いた歳出は1990年代後半から増えていなかった(景気拡大期には約10兆円減らしている)、すなわち財政構造改革の縮減路線は続いていたことに注目。
新型コロナウイルス感染症対策で増加が大きかったのは
社会保障関係費の生活扶助等社会福祉費、保健衛生対策費、雇用労災対策費
中小企業対策費
その他の事項経費の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等
だった。
利払費の対税収比の低下は国の借入が困難になる財政危機が迫っていないことを示しているが、金利上昇に脆弱な構造になっていることには留意。
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