トーマス・ロックリーにとっての偽史創作はオウムのポアに相当
トーマス・ロックリー(木下ロックリー トーマス)が学術研究を装った偽史の創作(サムライのブラックウォッシング)を行った動機についての非常に優れた考察であり、全面的に同意する。
英文だが平易なので是非読んでもらいたいが、ポイントは、動機は金目当てではなく、globalism, multiculturalismを伝道したいという思想・イデオロギーに基づいていたというものである。
ロックリーがglobalism, multiculturalismを信奉していることは、自身もBrexitに幻滅して日本に帰化したことや、👇のインタビュー、その他の書籍や動画などに明確に示されている。
祖国を離れて異国で暮らす人を勇気づけるためには、奴隷だった弥助が日本で天下人の最側近にまで出世したというサクセスストーリー(シンデレラストーリー)はうってつけと言える。
近著も、弥助とほぼ同時代に太平洋で遭難した日本人がイギリスに渡ってジェントルマンになったというもので、弥助物語とパターンが酷似している(これも大部分が創作らしい)。
ロックリーも、単なるALTとして来日した非エリートだが、異国で准教授になるなど、弥助とパターンが似ており、それが弥助に強く共感した理由と考えられる。
日本人が理解しなければならないのは、西洋人の啓蒙思想教徒は宗教的情熱で動いていることである(globalism, multiculturalismは啓蒙思想教≒wokeismの一部)。
ロックリーが昔のキリスト教徒のような情熱に動かされているとすれば、偽史を創作したことが容易に理解できる。「啓蒙思想教」は絶対善なので、その布教のためならあらゆる手段が正当化される。異文化の異国の歴史を勝手に改竄したり文化を盗用するのも絶対善のためなら無問題になるわけで、オウム真理教のポアと同じと言える。要するに、ロックリーは学究の徒ではなく伝道者(あるいは活動家)であり、研究倫理に反する偽史の創作も正しい行い・善行だと考えていたと推測される。
応援団の「殉教」という言葉遣いにも宗教的使命感が感じられる。
ところで、アカデミアの連中が「学問の自由」を盾にロックリーの処分に反対しているが、そもそもロックリーは学術研究をしていたのではなく、大学准教授という立場を悪用して故意に偽史の創作とその普及宣伝を行っていたのだから、アカデミアを追放されて当然なのである。
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