女医を増やして医療崩壊

「ゆるふわ女医」が増えることの弊害を50代の女医が指摘している。

現状、女医は眼科・皮膚科など「マイナー科」と呼ばれる「軽症で急変の少ない患者が主で、定時帰宅しやすい」専攻を選ぶケースが多いようです。
女医は都会志向が強い。その理由は「都市部の大病院は医師が多く、休みやすい」「地方の男尊女卑な空気がイヤ」「地方には(高学歴、一流企業社員など)ハイスペック男が少ないので婚活に不利」……と様々ですが、「女医は地方勤務を嫌がる」傾向は昔より強まっています。
女医率上昇とあいまって、外科など「メジャー科」と呼ばれる多忙な診療科の人手不足の深刻度は高まっています。特に地方では群馬・山梨・高知は18年度の外科専攻医が各1人(東京都は177人)と、地方における外科医療は危機的状況です。

2016年の「医師・歯科医師・薬剤師調査」から、44歳以下の医療施設従事医師の状況を見る。

全体(臨床研修医を除く)では31%が女だが、マイナー科の皮膚科63%、眼科43%に対して、メジャー科の外科は14%と大差がある。

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すべての診療科の男女比が等しい場合との差はこのようになる。

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女は男よりも大都市に集中する傾向にある。

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女は男に比べると、社会的使命よりも自分の都合を優先する「workよりもlife」の傾向が強いため、女医の割合が増大するほど地方のメジャー科から医療供給体制が崩壊していくことになる。東京医科大学の入試の得点操作は、時限爆弾のスイッチを入れたことになる。

A separate problem is that if the majority of medical graduates are women, then specialisms that are not traditionally family friendly due to the anti-social hours and on call requirements – areas such acute medicine, neurosurgery, orthopaedics, paediatric surgery and A&E – will be hard to fill. There are already recruitment problems in some hospitals and a dangerous shortage of specialists.

男は犬的だが女は猫的なため、女が社会進出するほど社会を束ねて秩序化する力は弱まり、経済社会がネオリベラル化して弱者の増大・格差の拡大が進んでいく。医療崩壊を「公的医療の縮小→医療の営利化」につなげようとする動きにも警戒が必要である。

リベラルはエリート女の味方

得点操作を「差別」と騒いだ人々は、数少ない既得権を享受するゆるふわ女医・セレブ女医たちのために、患者やその他の医師たちの負担が増えることを良しとしたことになる。

現在では、各種ミスコンに入賞する女医やバラエティ番組で活躍するタレント女医は増える一方である。「医師夫と都心タワマンで暮らすセレブ女医」のようなメディア記事も多い。
「優れた医者になりたい」というよりも、「日本に残された数少ない既得権層に入る手段」として受験勉強に励んでいるような姿に、「なんだかなぁ……」という思いでいっぱいになった。

得点操作に怒り狂った人々は、ブラック労働やunderemploymentで苦しい思いをしている男女の待遇改善にはほとんど関心を示さない。日本でも西洋でも、強きを助け、弱きを挫くのがリベラルである。

フェミニストの要求は「エリート女が楽して稼げるポジションを用意しろ」というもので、『動物農場』の🐷と同じであることは周知されなければならない。

参考

10月17日に厚生労働省が公表した「令和元年度の医師臨床研修マッチング結果」から都道府県単位のマッチング率(=マッチ者数/募集定員)。

上位10:奈良、京都、大阪、兵庫、東京、神奈川、愛知、福岡、静岡、千葉

下位10:岩手、福井、鳥取、新潟、山形、宮崎、群馬、香川、福島、高知

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筒井冨美著『女医問題ぶった斬り!』の85ページには「全国自治体病院協議会会長の蓮見公雄氏」とあるが、蓮見ではなく「邉見(へんみ)」である。

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