兵庫県明石市の好循環?

先日のつぶやきでは説明不足かと思われるので、改めて兵庫県明石市の「まちの好循環」について疑問を呈することにする。

泉氏が明石市長に就任(2011年5月)した翌年度から2019年度まで地方税収は連続して増加しているが、その増加額は児童福祉費の増加額をはるかに下回っている。2012→2020年度では児童福祉費+154億円(2.2倍)、地方税+40億円、国庫と県の支出金+100億円(2020年度は新型コロナウイルス感染症対策関連を除く)である。

総務省「市町村別決算状況調」より作成
2020年度の国と県の支出金は新型コロナウイルス感染症対策関連を除く

明石市の地方税の増加率が全国市町村合計とほとんど変わらないことは、こども施策の充実化の地方税収面でのリターンが小さいことを示唆している。

総務省「市町村別決算状況調」より作成

明石市のこども施策の充実化が住民の若返りと街の活性化につながっていることは事実にせよ、財源を増やす効果と好循環は現時点では確認できない。独自の施策とは無関係に増えていた収入を子育て施策に注ぎ込んだというのが実態だとすれば、その持続可能性に疑念が生じる。

総務省「市町村別決算状況調」より作成
2020年度の国と県の支出金は新型コロナウイルス感染症対策関連を除く

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