経済の「日本化」が広がる

経済の「日本化」が西側先進国に広がっている。

これら👇は現在の西側先進国についての分析だが、2000年代前半から日本経済について言われてきたことそのものである。

私たちがこれほどのレベルの国債を抱えているとすれば、それは経済活動がかなり低調だからです。
雇用は、数については高水準ですが、非常に不安定なのです。賃金は非常に低い。生産性も非常に低く、投資はわずかです。
問題は、「給与は上がるのか」ということです。その兆候は見られません。労働組合は弱く、交渉力がありません。労働力が権力を取り戻すまでは、賃金上昇によるインフレを私たちが目にすることはないでしょう。

これらの症状は、①高齢化・人口減少、②グローバリゼーション、③金融資本主義の複合作用として生じたものと考えられる。

企業は生産コストの低下のみに気を配り、より多くの利益を生み出すための投資を怠るようになった。金融資本主義により、これまでの理論とは逆に機能する新たな経済形式が出来上がったのである。要求されている資本収益率が高いことから、企業の粗利益の幅は非常に高く、完全に自己資金で賄えるプロジェクトはほとんどなくなってしまった。リスクを毛嫌いする異常に肥大した頭脳が原因で、身体全身は貧血に陥っている状態と言えよう。

日本の発症が最も早く、症状も最も激しいのは、高齢化の先進国だったことに加えて、バブル崩壊で弱っていたところにショック療法として金融資本主義を「服薬(毒)」したためだと考えられる。

先日も議論したのだが、回復の糸口が思いつかない。


今日は新入社員らしき集団を幾つも見掛けたが、明るい未来が待っているのはそのうちの少数派だろう。

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