スウェーデンの合計出生率が過去最低に

スウェーデンの2023年の合計出生率は統計開始以来最低の1.45だった。

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外国出身者による引き上げ幅が前年並みだったとすると、スウェーデン出身者は1.40程度と推定される。

1990年頃以降に生まれた世代の出生率が低下傾向にあるのは他の国々と共通する。

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若い世代が20代で生まなくなっているのが30代・40代に出産を遅らせているだけでコーホート完結出生数が変わらないなら、TFRはいずれ低下前の水準に戻るが、生涯childlessの女が増えていることの反映なら、低下前の水準には戻らず、人口はやがて減少に向かう(移民による純増を除けば)。

北欧諸国が少子化対策のお手本にはならないことがはっきりしてきたので、政官学とマスコミと認識のアップデートが必要である。

先進国のポスト冷戦世代の出生率低下はおそらく👇と関係している。

サンディエゴ州立大学の心理学教授で、世代論の第一人者ジーン・トゥエンジは、1995年生まれあたりで、突如、はっきりとした断絶が見られることを発見した。彼女は、1995年以降に生まれた人たちを「インターネット世代(internet Generation)」を略して「iGen(アイジェン)」と呼ぶ(「Z世代」と呼ぶ人もいる)。iGenは、ミレニアル世代の同年齢よりも、不安症やうつ病の罹患率、および自殺率がはるかに高い事実をトゥエンジは示している。

傷つきやすいアメリカの大学生たち』p.53

iGenは、トゥエンジいわく「安全であることに夢中」で、彼らがいう安全には「感情の安全」が含まれることだ。「感情の安全」を重視するあまり、「車の事故や性暴力だけでなく、自分と意見を異にする人たちからも安全であるべき」と考える者がたくさんいる。

同上

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