[ファクトチェック]自殺と消費税

ネットde真実系の反緊縮派が「消費税が諸悪の根源」の根拠の一つとするのが「消費税率引き上げ→自殺者増加」の因果関係である。実際、4月に消費税率が3%→5%に引き上げられた1997年の翌年には自殺者数が急増している。

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しかし、月別の推移を見ると、自殺が急増を始めたのは1998年2月からである。このことは、前年4月の消費税率引き上げよりも、11月の金融危機→信用収縮→リストラ圧力の高まりの影響であることを強く示唆する。

経済企画庁:平成11年度「年次経済報告」
長期的な要因としての日本的な企業経営の行き詰まりが、97年秋以降の不況の深刻化とともに、より逼迫したリストラ圧力となって感じられるようになってきた。

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2014年4月の5%→8%の引き上げが自殺者数には全く影響しなかったこともその傍証である。

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消費税に反対することは自由だが、嘘も方便というのはよろしくない。

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