「本来のフェミニズムは…」の悪弊

改めてこれについて。

このような言説が有害なのは、「本来のフェミニズムはまともな思想なので、フェミニストの批判には原則として真摯に耳を傾けなければならない」という社会通念を強化してしまうためである。

事実はその正反対で、フェミニズムとは人間社会の秩序の破壊を目指す反社会的でいかれた思想であり、フェミニストはヤクザやテロリストや原理主義者と同じく、話し合いによる理性的解決が見込めない相手である。

批判された側が譲歩するとますます勢いづいて要求を一段と吊り上げてくるので、「フェミニストは原則として相手しない/一切無視」を新たな社会通念とする必要がある。

いずれにせよフェミニズムもまた――歴史学や理論疫学と同じように――専門禍を起こすときは起こすと、私は考える。本連載(その②)で扱った「オープンレターという名のネットリンチ」は、遺憾ながらその典型と呼ばざるを得ないし、類似の現象がいまなお発生していることは、拙稿の周辺で起こる各種の炎上からもあきらかであろう。

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