女の賃金が少ないのは「男らしさ」から降りているから
日本では(おそらく意図的に)不正確に報道されているが、スウェーデン王国銀行経済学賞を受賞したゴールディンの(アメリカにおける)男女の賃金格差についての発見とは、その根本的な原因は性差別ではなくextremeな働き方の性差だったというものである。
それでも残る賃金格差みたいなものとして彼女(Goldin)が注目したのが、どれぐらい長時間労働できるかとか、どれぐらいクライアントの要求にフレキシブルに対応できるかって。我々の番組タイトルで、extremeな働き方をしてると単に稼げるだけじゃなくて一時間当たりの時給みたいなものも高くなりがちだって。
男女が同一労働同一賃金であっても、その二人が結婚して子供が生まれると、「男はextremeな働き方を継続・女は子育てのために仕事をセーブ」という分業となり、賃金格差が生まれるわけである。
格差を問題視する人々は「女が不幸な立場を強いられている」ように叫ぶが、ピーターソンが指摘するようにそれは事実とは逆で、その方が幸福だからである(もちろん例外はいるが)。女が結婚相手に(自分以上の)稼得能力を求めるのはそのためである。
ところで、このextremeな、あるいはinsaneな働き方とは、朝日新聞が執拗に否定する「男らしさ」の一面に他ならない。つまり、多くの女は「男らしさ」から降りているから男よりも賃金が少なくなるわけである。
時代は平成。上司は「寝る間を削れ。できなければ休みを削れ」と真顔で言った。同僚は過労で倒れ、味覚を失った部下もいた。過重労働はすでに社会問題化していたが、「みんなが血眼で働いているなか、、
— 朝日新聞社会部 (@Asahi_Shakai) November 19, 2023
「男のプライド」捨てられず 仕事も結婚もうまくいかず孤独がつらいhttps://t.co/4mhwIS5RgJ
また、extreme/insaneな「男らしさ」は、シュンペーターが言うところの企業家精神にも通じている。最近ではイーロン・マスクが当てはまりそうである。
シュンペーターは、「企業家」の動機づけについても、興味深いことを三つ挙げている。1931年、彼が来日したとき、ヘンリー・フォードのT型フォード車をイノベーションの例に挙げていたが、フォードのような野心的な「企業家」がアメリカに「自動車王国」を創り上げようという動機をもったとしても不思議ではない。それゆえ、シュンペーターは、「企業家」を突き動かす動機の第一に、「私的帝国を、また必ずしも必然的ではないが、多くの場合に自己の王朝を建設しようとする夢想と意志」を挙げるのである。
第二は、他人を打ち負かしてやろうという「勝利者意志」である。「企業家」の動機づけすべてに当てはまるが、シュンペーターは、真の「企業家」は、今日の初歩的な教科書で必ず習うような「利潤最大化」のみで動機づけられるのではないことを強調したいのだ。
第三は、「創造の喜び」である。T型フォード車でも、ソニーのウォークマンでも、あるいは現代ならスティーブ・ジョブズのiPhoneでもよいが、「企業家」はそれらを創るという行為それ自体に喜びを感じ、その過程でいくら辛酸を舐めようと一向にかまわない、そんな人間である。
このようなextremeな人物に「男女の賃金格差解消のために働く時間を減らせ」というのは馬鹿げていると多くの人は思うだろう。結局のところ、男女の賃金格差をなくすとは企業家精神の否定であり、悪しき平等を目指す一種の社会主義なのである。
補足①
社会全体で男女のequal payを実現するなら、
各々の世帯でequal payにする
夫>妻の世帯と同数になるように妻>夫の世帯を増やす(残りはequal)
の二通りがある。2.の方が多様性がある社会になるのだが、この選択肢を頑なに無視して1.だけを声高に叫ぶのがフェミ(とその眷属)の特徴である。
哺乳類は乳を出せる雌が子育てするので、人間も出産を機に夫婦が分業体制に移行するのは自然である。人間の「自然」を無視した「平等」を実現しようとして失敗したのが社会主義だが、フェミニズムもその同類ということである。
補足②
男女平等最先進国のスウェーデンではchildcare workersの90%が女⇒子供の世話の選好度は女≫男⇒妻が育児の主担当になるのは自然
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男女のequal payを実現したいなら、まずは保育士の半数を男(⇔大工の半数を女)にするところから。
「ママには内緒」と未就学の姉妹にキスをしてズボンをおろし…ベビーシッター男(37)を不同意わいせつ容疑で逮捕「自分の欲に負けてしまった」…自宅周辺では「3年前に結婚して越してきた」 https://t.co/VXoYevWJZChttps://t.co/VXoYevWJZC
— 集英社オンライン (@shueisha_online) November 22, 2023