政府の資金調達コスト

「政府は事実上の通貨の発行者なので資金調達コストはゼロ」と唱える異端セクトがあるが、ドイツ連邦銀行のヴァイトマン総裁の認識はそれとは異なる。

「われわれセントラルバンカーは、物価見通しに基づき必要と判断すれば金融政策を引き締めるとはっきり言わなければならない」と言明。「政府の資金調達コストが上昇するかどうかは関係ない」と語った。
Wir Notenbanker sollten aber ganz klar sagen, dass wir die geldpolitischen Zügel wieder anziehen werden, wenn es der Preisausblick erfordert, und zwar unabhängig davon, ob dadurch die Finanzierungskosten der Staaten steigen.

「インフレ→利上げ→政府の資金調達コスト上昇」なので、インフレが政府の資金調達コストになる。「統合政府」による通貨発行にしても、同じ公共サービスの提供に必要な金額はインフレによって増えるが、そのコストは民間が負担する。

レーニンはこう語ったと伝えられている。資本主義を破壊する最善の方法は、通貨を堕落させることだと。政府はインフレを継続することで、密かに、気づかれることなく、国民の富のうち、かなりの部分を没収できる。

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