自殺二題

自殺についての二つの記事について簡単にコメントする。

厚生労働省は今月、昨年2019年の「人口動態統計」を公表している。
そこで驚かされるのは、15歳から39歳までの死因の第1位がいずれも「自殺」であるとだ。5歳ごとの年齢階級別に表示される死因の順位を見るとわかる。2人に1人がなるとされる「がん」よりも多い。しかも、10歳から14歳まででは、「自殺」が死因の第2位を占め、2017年には同年齢階級の第1位になっている。

死因の第1位が自殺なのは、その他の原因で死ぬ人が少ないためであり、驚くようなことではない。日本は様々な意味で安全な国なので、殺人や事故や病気や怪我で死ぬ人は少ない(15~39歳では2人に1人もがんにならない)。自殺が相対的に多いことはむしろ良いことである。

残念ながら、社会に与えるインパクトという点からみれば、男性の命の価値や重みづけは、女性のそれよりも圧倒的に低くそして軽い現実があるといわざるを得ない。

筆者はわかっているものの敢えて書いていないものと思われるが、この背景には生物学的な男女の非対称性があるので如何ともし難いのが現実である。

男の夢が「女を集めてハーレムを作る(同時ではなく時間差でもOK)」であることは、女が減ることが男にとって悲しいことを意味する。

一方、女の夢が「男を競わせて勝者に自分が選ばれる」であることは、敗者が自分から消えてくれることが女にとって喜ばしいことを意味する。

女が死ぬと無関係な男も悲しむが、男が死んでも無関係な女は無関心なことが、男の死が社会にほとんどインパクトを与えない根本理由である。

なお、7月・8月の女の自殺者の増加が経済苦によるものだとすれば、男に経済的に依存しない=男の奴隷になっていない女が増えていたことを意味するので、フェミニストにとっては良い知らせである。

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