権威のある専門家たちの陰謀論サークル

ロシアの対ウクライナ特別軍事作戦開始から丸2年となったが、そろそろ「ウクライナ侵攻の『正しい情報』を見抜くプロの読む力」がどの程度正しかったを検証する時期だと思われる。

https://news.1242.com/article/361453

籠城している兵士の人たちは本当に可哀想なのだけれども、全体としては、ウクライナ軍がロシア軍を圧倒している。ロシア軍が劣勢にある状況は、あまり変わらないのではないでしょうか。

もはやウクライナ軍は旧ソ連軍の後継の軍隊ではなく、いますぐNATOに加盟しても一体化できるくらいの状況になってきている。最新鋭の軍隊に生まれ変わったと言われています。だからロシア軍をこれだけ圧倒できているのです。

https://toyokeizai.net/articles/-/536199

しかし、この方法だけだと、1つ難点がある。それは「『スタート地点』でうっかり陰謀論者にはまってしまうと『芋づる式』に陰謀論のサークルにはまり込んでしまう危険性がある」ということである。

そこで、こういう陰謀論サークルにはまり込んでしまう危険性を避けるために、「【2】公的な研究機関などのアカウントや、その分野で権威のあるメディア」を「スタート地点」に加えることが大切になってくる。

今回のウクライナ侵攻では、たとえば防衛省の防衛研究所の人たちのアカウントが、きわめて権威のある研究機関である。この研究所に所属する研究者の人たちのアカウントもリストに追加しておく。

https://news.1242.com/article/371885

専門家をたくさんフォローして、その専門家がそれぞれ何を言っているのかをきちんと見るということです。面白いのは、専門家同士の仲がいいのですよ。安全保障の人たちでは、地政学の奥山真司さんや防衛研究所の山添博史さん、高橋(杉雄)さんなど、みんな仲がいいのです。ツイッターでやりとりなどもしています。あとは慶応大学の人ですね。

ウクライナ情勢に関しては、慶応SFCと防衛研究所がハブになっている感じです。その人たちがどのくらい認識を共有しているかということをチェックすることが大切だと思います。

今回に関して言うと、慶応SFCと防衛研究所には権威があるわけです。権威という言葉が嫌いな人もいるかも知れませんが、「何を信じるか」となったときに、オフィシャルかどうかということです。

「地政学の奥山真司さん」はノルドストリーム爆破はロシアの仕業だろうと言っていた。

終わらない戦争』ではT&Kがゼレンスキーを絶賛。

小泉 プーチンも70歳にしては元気なほうだと思いますけど、45歳のゼレンスキーと比べると、さすがに年齢を感じます。少なくとも現時点での政治家としての力量、高橋さんのおっしゃる「バイタリティ」みたいなものは、ゼレンスキーのほうが優っている。
高橋 結局、戦争が始まっても外交は続く。外交をやるうえでの一番のアセットは、国家のトップになるわけです。その点、力の差は歴然ですよね。

p.145

結局、権威のある専門家たちが西側のネオコン&リベラルホークの陰謀論サークル(エコーチェンバー)を形成して日本の大衆に向けて「大本営発表」を繰り返し発信していたというところではないか。

なお、左派やリベラル層がロシアを擁護しているというのも自称保守層を西洋リベラルの眷属にするための情報操作で、実際は朝日、毎日、日共などはリベラルホークの立場を鮮明にしている。

ところが逆に、今回の戦争に関しては日本のリベラル層は、ロシアを擁護する人が妙に多いんです。

人間には一般的に「悪と対立する側を善・正義・真と思い込む」傾向があり、加えて日本人には「米英の主流派は常に正しい」と盲従する傾向がある。ウクライナ問題では日本は岡目八目の立場にあるはずなのだが、西洋のideological brain cancer👇が転移した日本の専門家にはそのような思考は無理だったようである。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0CVSQLM3C

この本に賛辞を送っている面々がなかなか凄い(John J. Mearsheimer, Chas Freeman, Jack F. Matlock, Sergey Karaganov, Richard Sakwa)。ミアシャイマーなどは日本の専門家たちに焼きが回ったとボケ老人扱いされていたが。

付録

A:中央政府
B:国土の一部を実効支配する反政府勢力
C:Bを支援する外国

AのBへの攻撃(征服)とBを支援するためのCの軍事介入をどう評価する?

A:ウクライナ(キエフ政府)
B:ドネツク人民共和国・ルガンスク人民共和国
C:ロシア

A:中華人民共和国(北京政府)
B:中華民國(台湾)
C:アメリカ(日本も?)

ドンバス地域は旧ロシア帝国領(ノヴォロシアの一部)で、住民の多数は民族的・文化的にロシア人の同胞だが、台湾とアメリカにはそのようなつながりはない。

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