日本とドイツの生産性と割り切り
日本の労働生産性を論じる際には工業国のドイツが比較対象にされることが多い。ドイツ流の「合理性」が高生産性を実現させているという見方だが、以下で紹介するエピソードも、日本とドイツの発想の違いをよく示していると思われる。
生産性が「日本人より40%高い」ドイツ人が、月~金を「平日」と呼ばない理由 : https://t.co/42TeV4ySQz #現代ビジネス
— 現代ビジネス (@gendai_biz) May 26, 2021
労働者の権利を重視するドイツと、消費者を重んじる日本。「お客様は神様」でやっていこうとすると、サービスを提供する人のストレスになり、働きにくさが生まれます。生産性をあげていくためには、何が必要なのでしょうか。https://t.co/FQKu5oyu69
— 弁護士ドットコムニュース (@bengo4topics) July 11, 2021
世界一労働時間が短いドイツが超好景気なワケ 日本より短く働き1.5倍の価値生む https://t.co/JYMS5rBndi
— PRESIDENT Online / プレジデントオンライン (@Pre_Online) October 16, 2019
なぜドイツの労働生産性は日本より高いのか - 永野博|WEBRONZA - 朝日新聞社 #ドイツ #働き方改革 #労働・格差 #教育 https://t.co/QeW53rFetU
— 論座 (@webronza) July 10, 2018
2015年4月にNHKのTV番組『超絶 凄ワザ!』で 「真球頂上決戦~日本VSドイツ~」が放送された。日本の岡本光学加工所とドイツのシェフラーが真球製作の精度を競うというものだが、両社には発想の大きな違いがあった。番組内容を知らない人は続きを読む前に考えてもらいたい。
岡⇒職人が"神の手"で一球入魂的に磨き上げる
シ⇒機械で量産して精度の高いものを選ぶ(詳しくは👇)
日本流がひたすら100点を目指すものだとすれば、ドイツ流は95点以上を取れる方法を編み出して、後は数と確率で勝負するというものになる。
この勝負は岡本光学加工所が勝ったが、より多くの量をこなす通常のビジネスにおいては、シェフラー流の「割り切り」が高生産性につながる。特に、アウトプットが「モノ」として目に見えず、数値化しにくいサービスでは、この「割り切り」の有無が生産性格差を広げやすい。
日本ではバブル崩壊後に「年中無休」「24時間営業」「おもてなし」「きめ細かいサービス」など、競争力アップのためにサービスへのインプットを増やす傾向が強まったが、この割り切りとは対極の日本人的発想が生産性向上の妨げになっているように思われる。
ちなみに、自分は知人からこの問題を出された時、日本については即答、ドイツについては数秒考えてどちらも正解できたので面目を保てた。
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