円は実質で「1ドル=308円」の時代に逆戻り
実質実効為替レートで見た円安については6/14の記事で取り上げたが、今回は一般人にとって馴染みがある対米ドル為替レートで円の「安さ」を示す。
戦後の円は1ドル=360円→1971年12月のスミソニアン合意で1ドル=308円に切り上げ→1973年4月に変動相場制に移行、と推移してきた。
1971年末から現在までにアメリカの消費者物価指数は7倍、日本は3倍に、従って、1ドルの購買力(実質的価値)は1/7、1円は1/3になっている。ドルは対円で3/7(=43%)に減価したことになるので、1971年12月の1ドル=308円は現在では132円に相当する。これが実質為替レートの考え方である。
日米の消費者物価指数を用いてドル・円為替レートを1971年12月基準で実質化すると下のグラフになる。
6月の1ドル=130円台は実質では300円台に相当するので、スミソニアン合意の水準に逆戻りしたことになる。
2013年からの安倍&黒田のアベノミクスでは「日本再興」が目指されたはずだが、現在の日本は他の先進国から見ると「物価が半値の異様に安い国」になってしまった。
こうなったのが、国の子育て支援策が不十分だったからではないことは自明。
《本文は以上です。有料設定はサポート機能の補完です。》
ここから先は
0字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?