デフレマインドではなく縮小マインド

「日本に根付いたこの心理」を金融政策と財政政策で克服可能なデフレマインドだとしたのがリフレ派と積極財政派の誤り。

企業も従業員の給与や設備投資に回すより現預金を増やし、リスクを取るよりも小さく安定しようとする──まさに日本を表すような心理状態ではないでしょうか。
これがデフレマインドです。「景気は気から」と言いますが、日本に根付いたこの心理が、デフレ脱却の大きな妨げになっています。

こうして現在では、この「量的金融緩和政策+大規模財政出動」が、デフレ対策の定石となっています。

そうではなく、人口減から来る縮小マインドがその正体で、デフレマインドはそれから派生したもの。

総務省統計局「人口推計」|99歳まで
国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推計」|99歳まで
平成29年推計(出生中位・死亡中位)

輸入インフレや財政出動でデフレマインドが払拭されても縮小マインドは残り続けるので、積極財政派が描く楽観的なシナリオの実現性は低い。

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