「少子化対策」と言えば何でもあり

政治家が理解しているのか理解していないのかは不明だが、少子化対策と言えば何でもありの状況になっている。

菅官房長官が「不妊治療に保険適用」と述べたが、年齢や回数の制限を付けるべきである。

保険適用にする以上は費用対効果を考えなければならないので、成功の可能性が低いものや救済に適さないものへの給付は制限されて当然である。「自助・共助・公助」と言うのであれば、共助や公助の前にまずは自助、すなわち若いうちに妊娠・出産することを奨励するべきだろう。「遊び惚けていたために夏休みの宿題が終わりそうにない」ような人や、このような人(⇩)まで共助や公助に含める必要はない。

「安価に不妊治療を受けられるのだから、出産を先延ばししてもOK」という誤ったメッセージになりかねないことも懸念される。

名古屋市立大学病院の杉浦真弓教授らが、独身女性約250人に対してアンケート調査を行っています。
「あなたはいくつまで自然に妊娠できると思うか」という質問に対し、約37パーセントの女性が「45~60歳」と回答したそうです。
女性は35歳を過ぎると妊娠の可能性が減少し、40歳を超えると大幅に落ち込みます。
40代で赤ちゃんを授かる女性は、皆無とは言えないものの極めて少なく、またそれに伴うリスクは非常に高くなります。

岸田政務調査会長は「出産費用ゼロ」を訴えているが、

現在でも出産育児一時金は42万円支給されるので、無料化は高額出産する人と医療機関への補助金になってしまう。

そもそも、不妊治療や出産費用が高いことが少子化の根本原因ではないのだから、これらを「少子化対策」であるかのように報じることには問題がある。

ちなみに、2019年の出生率が日本を下回ったフィンランドの状況。

Meanwhile women in particular cited precarious jobs and salaries as the main reason they would not rush to have kids.
"Insecure income also increases pressure, especially on younger generations. This concern is reflected in the difficulty of making life plans," STTK chair Antti Palola said in a statement.
Most said that government should take action to increase the birth rate. Research professor Anna Rotkirch of the Family Federation of Finland described the support for government measures as surprisingly strong.
"It’s interesting that although people hesitate when it comes to having children, many people say they want to see the state do something about it," Rotkirch said.

話は変わるが、「300万人下放」を訴える石破元幹事長が思い描く理想の未来像もかなりすごいものである。これ(⇩)は2年前の総裁選の時のものだが、東京の人口の半分が外国人になるのだという。

たくさんの人が全国各地に移住しても東京がさびれたりすることは全くな
く、メガシティというかメガロポリスというか、なんだかすごいことになっている。江戸情緒のあるところとか観光名所は地域に住んでいる人が支えてるけど、基本的にはアジアの他の大都市との競争で、MICE や世界的企業の取り合いが続いている。いまや東京には、日本人は半分くらいしかいないんじゃないだろうか。それでも治安の良さと、なによりごはんが美味しいのとで、インバウンドの数は、フランスを抜いて世界第一位だ。

「グレートリセット」願望があるようだが、

言っていることは安倍首相(⇩)と大差ない。どちらも保守ではなく革新あるいはリベラルである。

「あたかもリセットボタンを押したように、日本を一変させる。」、130日程前、私はこう申し上げました。もうお分かりでしょう。明らかに日本は生まれ変わりつつあります。そして、これからも変わり続けます。

誰が次期首相になってもリベラル路線は継続されそうである。

注:MICE

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Exhibition/Event

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