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2021年7月の記事一覧

税収と構造改革

税収の推移。 1990、1991、2018、2020年度の国の一般会計税収はほぼ同額だが、その構成は激変している。 つまりはこういうこと👇で、サラリーマンの多数派も「金融資本主義のさらなる強化に加担」した。 国家は気軽に移動できる資本に対しては減税している。資本に対しては減税、労働に対しては増税。企業に対しては減税、サラリーマンに対しては増税。すなわち、国家もまた、金融資本主義のさらなる強化に加担しているのだ。 これが構造改革の本質なので、改革に賛成しながら消費税増税

韓国の雇用情勢

韓国では文在寅の愚策のために失業者が増えて経済はガタガタになったという記事をよく見かけるが、 最低賃金を大幅に引き上げた文在寅政権だが、その結果として雇用は増えず、自動化と生産性向上が進むのであれば労働者にとっては皮肉な話である。 韓国政府が統計を捏造していなければ、コロナ禍が始まるまで就業者は順調に増え続けてきた(グラフのマーカーは文在寅大統領就任の2017年5月)。 全体ではプラスだから韓国経済は日本よりも高成長を続けているのではないか。賃金が上がらなければ企業の生

「2020年度の税収は過去最高」が意味すること

2020年度の国の一般会計税収が過去最高になった。 消費税を除く税収も前年度比-0.6%の微減にとどまっている。 ビルトインスタビライザー機能が働く所得税(前年度比+0.1%)と法人税(同+4.1%)が示しているのは、GDPの数字に表れているほど経済の実態は悪くないということである。少なくとも、財務省が補正時に予測したほどは悪化しなかった。 自動減税機能が働いていないのではなく、課税所得が減っていないから税収も減らなかっただけである。 金融危機や世界大不況(リーマンシ