名盤さん

内科医として働く傍ら、音楽系ブログ「私的名盤紹介」を執筆しています。日々の生活で感じた…

名盤さん

内科医として働く傍ら、音楽系ブログ「私的名盤紹介」を執筆しています。日々の生活で感じたことや思い悩んでいること、日々の日記などを記していこうと思います。宜しくお願いします。

最近の記事

人はなぜ結婚するのか

30歳が近づいてくる今日この頃、周囲で結婚についての話題がしばしば出るようになってきた。 結婚式についての具体的な悩みであるとか、或いは「いい出会いがない」といった話もよく耳にする。また、相手の親族と性格や価値観、家柄が合うかどうか、結婚相手の生活習慣とマッチするかどうかといった話題は多い。 ただ、「なぜ結婚するのか」「なぜ結婚したいのか」という肝心要の問いについて、話題に上ることはほとんどない。 あったとしても、その答えとして、「一人がさびしいから」(もし関心を抱いて

    • ショッピングモール巡りと「わびさび」

      ここ2年ほど、ショッピングモールを巡っては、その風景を写真に収め、Twitter(私的名盤紹介アネックス, @ANNEX56968304)に投稿するのが趣味になった。 職場や学生時代の友人にこの趣味のことを話して、理解してもらえた試しがない。しかし、ネットの世界には、僕よりもずっとショッピングモールに詳しい人がいて、中には全国を行脚して「作品集」を公開する人もいる。 僕は幼い頃からショッピングモールやスーパーマーケットが大好きな子供だった。幼稚園児の頃、祖母がチラシを切り

      • ダンスミュージック

        ディスコから連なるダンスミュージックの歴史を見ていくと、様々なテクスチャー、リズムやハーモニーがあるにせよ、「繰り返されること」への強度の高さという点は、ある程度一致していることが多いように思う。 ダンスミュージックには終わりがない。曲の音世界には永遠がある。 それなのに、現実では、時が留まることなく進んでいく。夜は明けて、また朝がやってくる。僕たちは歳を取っていく。 かつて僕は、ダンスミュージックは「心が高揚する」「幸せに満ちた」音楽だと思っていた。 しかし25歳を

        • 月の光

          年齢を重ねてから、だんだんとスロウ・テンポの曲が好きになった。 幼い頃、天白川の川沿いに出来たイタリアンレストランへと連れられたのを憶えている。大変人気のあるお店で、待ち時間を車の中でぼんやりと過ごすことが多かった。 夕方まで遊び疲れて、満腹になった帰り道、『山下達郎/COZY』が流れていた。 車は薄暮の川沿いを走って行った。『月の光』が流れ始めた。当時の僕には眠気を誘うばかりの曲だった。むしろ、『氷のマニキュア』のスリリングなバンド・サウンドに興奮する子どもだった。

        人はなぜ結婚するのか

          さびしさ

          件のウイルスのために、外出できない人や、テレワークが続いている人も多いかと思う。 「さびしい」という言葉が漏れるのを、よく耳にするようになった。話を聞いていると、「親密な人と対面で会って、交流出来ないこと」にさびしさを感じているようだ。 なぜ、人は「さびしい」気持ちになるのだろう。辞書的には、「心が満たされない」「心細い」状態と定義されている。この疑問は、人の心はどのようにして満たされるのか、という疑問に還元される。 そして人の心が満たされる・心細くない状態になるには、

          さびしさ