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【プリズンライターズ】俺のクソ人生の日々・6

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 クソ!今年ももう終わりで新年ってやつか…今件の事件をして約6年の中で1番くだらない正月。毎年、この時期が来ると無性にイラってくる!シャバは、正月気分を満喫している時に、俺は変わり映えしない日々を塀の中のコンクリートジャムの中で過ごす…。
その前にクリスマスがあったな…クリスマスってだけで、別にここじゃー何も無い!イルミネーションなんて、夢のまた夢…
たまに一切に確信が持てなくなる…食事して排泄して寝て…たしかに生きてはいるけど「実感」がない。
俺は何のために生まれてきたんだろうって。俺の存在している証(あかし)はなんだろうって。
誰かがオレになにかを期待することが…俺が誰かの期待に応えることがあるのかって…人を殺めて、一生シャバには出れない俺が…。

 まだ再審差戻しの裁判員裁判が来年1月30日から始まるけど、まだ無期判決しか出てないけど死刑判決になるかもしれない。
別にそれはいい。死刑でもたまに生きてる「実感」の湧かない塀の中で過ごすよりは楽だ。それに俺はすい臓がんの末期やし、執行の前に病死する。獄中のコンクリートは本当に冷たい…。収容者に対しての人権も無いし冷たいから、体がボロボロになってがんの末期になってから、もう手遅れって状態になってからしか、精密検査はしてくれない。
 
 昔に名古屋刑務所の受刑者が看守に殺された。その事件から、全国の刑務所は少し処遇面が良くなったけど、これも一時的で時が経つにつれて、また元に戻ってきている!
やはり、収容者に対して多くの看守は威圧的だし、収容者を見下している看守は多い。勿論、全ての看守ではないです。優しく情のある看守もいますが、悪い看守はとにかく理不尽な程にひどい!どちらが犯罪者か判らない。
 最近また!名古屋刑務所で看守が受刑者に暴力を振るう事件が起こった!それも1人や2人の看守ではない!
暴力を振るわれた受刑者は何人もいる!受刑者は基本は確かに犯罪者やが、刑務所では刑務官のやりたい放題で嫌がらせ、イジメ、でたらめな懲罰。証拠なんて刑務所には関係がなく、看守が嘘を言って、受刑者や収容者を嵌めることはよくあります。
これを刑務所あるあるってぐらい、受刑者の間では有名です。本当に何もしてないのに、懲罰ですから…。そりゃー更生どころか余計に人間不信になって、シャバに出たら悪さしますよ。公権力のあまりの理不尽を見たら、この国のでたらめさがわかります。刑務所のレベルがその国のレベルと言っても過言ではないでしょう!
 そもそも尊厳を傷つけるのですから!国賠訴訟などしようものなら、嫌がらせしてきます。
ここで問題が、所長に「有権解釈」が 認められていて。所長の一言で処遇が変わったりして、ハッキリ言って悪くすることが多く、「奉仕者」というよりも私的に、収容者のことは考えず己の立場しか考えないアホばかりなので、天下りのことしか考えてなく、仕事は出難と所内の散歩とハンコぐらいすれば血税で生活できると思ってるアホが多いです。
とにかく出来の悪い所長が多く、特に小川雅之は税金ドロボーなので、法務省に法務大臣宛に罷免の申立てをしましたが、動きません。公務員、官僚は舐めてます。それに、刑事施設の問題点はいっぱいありますが、医師が医師法を順守できない事にも問題があるのです。
 
 例えばです。医師がこの人は精密検査が必要とか点滴が必要と思っても医師が決められないのです。
それを決めるのが所長たちお偉いさんです。病院に連れて行くと、看守が5~6人必要になりますし、色々とお金もかかるために、なかなか病院に行かせません。ましてや、入院なんてさせては、職員はギリギリの人数でやってますので、1人の収容者に5~6人も人員をつけられないのが実情です。ですので、刑事施設で病死が多いのです。新聞で書いてあるのはでたらめです。
 病院に搬送したが1時間後に死亡を確認とか言ってますが、本人は施設で死んでますよ!その証拠に末期がんのステージ4の私が入院もさせてもらえませんし、CTスキャン以外の精密検査もしてくれません。それも、ここの医師は内科です。専門の先生ではないのです。
この医師の診察日に俺はこんなことを言われた。
 食事の改善の話をしている時です。医師が俺に対して「Mさん、あなたは患者じゃないの。患者は(医療側)利益をもたらすから「患者様」って言うんです。あなたは拘置所の収容者で、お金を払ってないので患者ではないの!」と言い放ってきたのです。
俺は呆れて「は~患者じゃなかったら何?」と聞き返しました。
するとその医師は再び「ですから収容者です。ですので、あなただけ特別シチューを出すことはしませんし、外の病院でも一緒です。」と言い返してきました。
私は思わず「おい、お前さぁ、飛躍しすぎだろ(怒)」と怒ったのですが、医師は「いいえ、飛躍してません。」と突っぱねてきました。
俺は「飛躍しすぎだろー!俺は別にシチューを出してくれなんて一言も言ってないし、そんなのは俺も初犯じゃないから、そんなのは無理ってくらいわかってる。俺はここにいる主任さんにも前々から言ってるが、例えば納豆を一品増やすとか簡単な拘置所でも出来る範囲でいいって言ってんの!」と言い返しました。

 もう、この時はいくらなんでも、いつもの感情的な俺が故人の岡本太郎じゃないけど、人生は爆発だ!!爆発です。
芸術の話ではありません。芸術の岡本太郎氏の人生は爆発だー!なら、どれだけ楽しいか。で話に戻り、それでもその医師は「意味ないです」とダメージ50%ぐらいの心が傷つくコマンド攻撃してきました。
ひとまずべホイミで回復し私は「は~?意味はあるやろうが。食べることで体重が増えるし免疫力も納豆にはあるやろー」と押し返すが、医師は無慈悲のごとく、「意味ないです」の一点張りのクールダンディーいや…言っときますが、英語で言うとかっこよく聞こえるけど、和訳したら冷たい白衣のオッサンですからね!オシャレって白衣だけです。
で俺は「お前、いい加減にしろよー。病人が一生懸命てめぇの命の余命を少しでも延ばそうと生き抜いてる俺に意味がないって言いぐさはなんやー!じゃ飯を食べるなってことか!!」と吐き捨てました。
しかし医師は「そんな事は言ってません。Mさんの体はそれを食べたぐらいで良くなることはないです。」と冷たくあしらいました。
 俺は「あのさー、俺だって栄養ドリンク剤やアップリードの栄養剤とかじゃー毎日毎日嫌になんの!わかる?食欲がないって言っても昔から好きな食べ物は少しは食欲が湧くの!何もシチューを出してくれって言ってないの!」ここで主任が間に割って入ってきた(怒)。
頭の中モヤモヤ、この俺の尊厳を傷つける言葉に俺は説明を求めたが、シャーペンの芯より容易く折られた。
けど俺の精神はシャーペンの芯ぐらい替えが利くので、その程度で落ち込むことはない。
それにしても何だよ!医師からサラリと、君は人間じゃないと言われた、侮辱だろうか、これは微妙なラインだ。
う~ん、微妙なラインか?尊厳を傷つけられたんやぞ。俺のソウルの!あ~落ち着け。
俺の辞書にパニックという言葉はない。漢和辞典だから。
 みなさんは刑事施設がどれだけ理不尽なのか、俺の件や名古屋刑務所の看守の不祥事は氷山の一角です。公務員や政治家、官僚はとにかく、隠す! 例えば非課税世帯に5万円の給付金ですが、これ俺たちももらえる対象なのですが、国が収容者に情報を流さない!憲法第15条に反してるし国際人権法にもお金が有る事で出所後の更生資金にもなりますし、仕事が見つかるまでの生活費にもなるのです。
お金もないのに出所して、その日の宿もない人間が、冷静でいられますか??あなたでしたらどうしますか?
逆の立場に立って!いいですか!受刑者の多くは、携帯電話もないのですよ!連絡先もないし、そんな人が仕事にありつけますか?
もちろん、そこまでのプロセスの過程までなったのはその本人です。自業自得と言われたらこの話は前進しませんが、もし、もし、その人が自暴自棄になって、殺人したら、それでも自業自得と言えますか?あなたが被害者になるかもしれません。
 ですから、俺は思うのです。もっと社会全体で教えるべきだと!残酷な事件が多くなったから、死刑が在った方が抑止力になると思う人は間違ってます。
歴史が物語ってるでしょう!この世は資本主義になってから、日本は腐ってきました!格差社会ができ、非正規社員が4割ですよ!
ボーナスなし、給料は安い、企業側からしたら人件費もかからない、いわば経費で落ちる。ありがたい仕組み!これでは四苦八苦しますよ!
今の貧困世代はそもそも、日本は民主主義でありながら民主主義ではないです。我々は、選挙で議員を選べても、私たちの声は届きません!全てのことは官僚や役人が勝手に決めます。そこに、市民の多くが「待った」と声を上げても、役人は手をとめません。詳しくは幻冬舎新書の國分功一郎(著書)「来るべき民主主義」をお勧めします!
 ところで、出所者が、支援団体のお世話になる人はいますが…ほんの一握りです。なぜ、こんなに社会のNPO法人や支援団体に広がりができないのは、寄付金自体に企業側は経費が使えないのが日本です。アメリカとかでは、企業側が経費で、NPO法人に寄付できるために、アメリカとかの国々はNPO法人に力ができるために社会貢献しやすい環境ができやすいのです。ただでさえ、生き抜くい日本の世です。いや…それ以上に生きづらい国々が、それも命がけです。ウクライナ人は己の国に対して愛国心がある。では今の日本人に愛国心があるのだろうか?どうも…曖昧模糊に映る…そもそも、政治家があまりにも全権主義が多すぎる!俺の嘆きは虚空の中。殺人者の嘆き程、滑稽すぎて阿呆らしい!何故に殺人者になったのだ?と問われても,今更ジローだよ!俺が知りたいよ!何故だ?って(笑)
 ただ、一つ言えることは,俺も母親の中から生まれてきた時はみんなと同じ、純真無垢なベビーだったって事だろう。生まれつきの殺人者なんてのは存在しないよ。ただ、生まれ育った境遇が違うだけ!!まぁ、生まれ持った障害って個性はあるけどね!俺は知的障害。軽度のね!この知的障害は悩まされたと思う!普通に理解出来ない事が多く。本当に馬鹿だと思ったしね…(苦笑)。今も、馬鹿は馬鹿なりに弁えてるしね!

『俺のクソ人生の日々・7』につづく


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