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【プリズンライターズ】懲役になめられてたまるか看守Aさん話

初めまして。皆様お疲れ様です。いつもPJの皆様に支えられ、励みとなり、お陰で笑顔&元気で日々、務めています。
さて今回筆を執らせていただいたのは、この投稿を見た人に笑ってもらう事が目的です。
何故なら、笑うって事は、その一時は幸せな気分になるからです。こんな私ですが、プリズンライターズを通して少しでも多くの人を笑わせ幸せな気分にしたいと思います。

 浅学非才な故、乱筆乱文、痴文、多謝にて本題に入ります。
私が赫落ちして宮城刑務所の分類でセンター3Fに居た時の話です。その頃に20代前半くらいの黒ぶちメガネを掛けた新人職員さん(仮)官Aさんが、よくセンター3Fに勤務していたのですが、その官Aさんの笑えるエピソードです。
その新人職員の官Aさんはオレら懲役になめられまいと、とにかく必死でした。
しかもビックリするくらいにw。因みにこれから書く事は全て実話です。
では、笑えるエピソード①からいっちゃいます!!


① 私がセンター3Fの雑居房に5人で生活していた時の話です。
夜9時に消灯後、やっとウトウトして来た多分、夜11時前くらいに突然部屋の電気が全開についたのです。
そして洗面台の前にコップを持って立っていた同囚の一人(仮)同囚B君に向かって、新人官Aさんが大声で

官Aさん「おい、お前、今蛇口から水を出しただろ」
「水を出す音で皆が起きちゃうだろうが」
「何の為に就寝前に洗面器に水を溜めてると思ってんだ?」

同囚B君「トイレに入った後に手を洗う為です」

官Aさん「それだけじゃない!その洗面器の水をコップですくって飲む為だ」

同囚B君「えっ、トイレ後に手を洗う用の水からですか…?」

官Aさん「そうだ!この件は申し送りしておくからな!」
って…それ全然違うよ~。あんたが電気全開&大声を出した方がうるさくて、みんな起きたわっ(怒)て話w。


② センター3Fの雑居房のトイレには、トイレの入り口のドアに共同用の手拭きタオルが1枚、タオル掛けに掛かっています。
このタオルは官物タオルであり、元々備え付きの物です。

さて、新人官Aさんの話ですが、まぁとにかく物凄い細かく、何でもかんでも注意してくるのです。
それが正しいかは別としてw。
だって…「テーブルの足が畳の縁から1cmはみ出してる」とか「折り畳み式の机が、一本足の部分が折れて、ちゃんと外側に出ていなく、内側に折れてるぞ!そのせいで机が倒れたらどうするんだ!自傷行為で連行だ」ですよ…

しかも小机の足が1本、ちょっと内側に入っていただけで。
後は「日光が当たっている場所に一人の人が座っているのはおかしいから、5分置きに席を変えろ」とか…もうメチャクチャ。
個人個人で定位置は決まってるのに。そんなある日、

官Aさん「おいお前ら、あそこにタオルを掛けているのは誰だ?」
官Aさん「部屋に5人しかいないのに何で6枚タオルがあるんだ」
「誰だ、トイレのドアの前にタオルを掛けてる奴は」
「そのタオルをこっちに持って来い」

私達「おやじさん、そのタオルはトイレの手拭き用の共同用タオルですよ…。」
官Aさん「そんな訳あるか!早く出せ。申し送りしておくぞ。」
私達「…はぁ…。」

次の朝、センター3Fの担当に
「おやじ、昨日の職員官Aさんに、「共同タオルなのに誰かが2枚出して皆で使っている」とか言って来て「出せ」って言うから出しましたよ…。」
担当「ちっ…ったくもう…悪かったな」 って話w。

③ 矯正指導日と言って第2、第4の金曜日にある教育的な日の事。もちろん場所はセンター3Fw。
矯正指導日の日は自主学習があり、その時はマンガや雑誌は見れませんが小説やそれ以外の本の読書や、ノートを使用してOKなのです。
その日の午前中、雑居房にいる私ら5人の内、3人がノートを使用し自主学習をしていました!
そうしたらやって来ました新人官Aさん…。

官Aさん「おいお前ら、何ノートを使ってんだ」「駄目だろ、そのノートを出せ」
センター3Fの担当へ走って向かいながら「先生、不正使用してま~す」

私達「…。かなり沸いちゃってんな今日も…w」
それから、約3分後…部屋の食器口がバン!と開いて
官Aさん「ノートの使用許可ヨ~シ」だって…w。負け惜しみがエグすぎw。もう笑うしかないですw。


④ その日の昼は皆が楽しみにしているパンの日でした!
センター3Fの雑居房にいる私ら5人はニコニコしながら昼食の準備をし、センター3Fの掃夫(衛生係)と職員が配る昼食を順番にお茶、飲み物、おかずと受け取っている最中に、やって来ました官Aさん…。
これは私達の右隣の部屋の事!!w

官Aさん「おいお前ら、パンをどこに隠した」「ほら、早く出せ、何やってる」
センター3Fの担当の元へ走りながら
官Aさん「先生~先生~大変です。シャリあげです。パンがありません」
担当「パンはまだ配ってねぇだろ(怒)」
官Aさん「…」
可哀想なことに何にも悪くないセンター掃夫に向かって…
官Aさん「パンはもっと早く配るように!」
だって。つ~か単独事故を、でっかい巻き込み事故にしちゃったよwエグ。

⑤ さぁ、ラストいっちゃいます。因みにセンターは2Fと3Fがありました。
その日は良いことでもあったのか、泊りだった官Aさん、夕方私が同囚と将棋を指していたら、いきなり食器口を開けて私ら5人に語りかけて来ました!

官Aさん「いいかお前ら、お前らにはまだこれからやり直せるチャンスがあるんだ」
「今回を良い機会とし、立ち直るんだぞ」
「オレはお前らみたいにちゃんとやり直せる奴にしかこんな事を言ったりしない!」
「お前らは本当にまだ立ち直れるんだぞ。2Fにいる奴らは再犯で何回も刑務所に来ているクズばっかりだ」
「いいか絶対にそんな奴になるなよ」

私達「…おやじさん。3Fが再犯防止部屋で2Fが初犯部屋だから(怒)」 って話w。
これ、マジで全てノンフィクションの実話です。笑ってもらえたら嬉しく幸いです。
お読みいただきありがとうございました。

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