心の中に浮かぶ月

調子が戻ってきた。夏らしい日が戻ってきて、束の間楽しんでる。

私が勝手に心の中にあまり重要ではない他者を招き入れた結果の体調不良なので、自業自得だとどこかで分かっていて、今になって、本当に大切にしたい人のことを慎重に考えて選んでいる。
真夏の太陽みたいに輝いていて自己表現の巧みな人に憧れを持っているのは事実だし、そういう人といるのは楽しくて仕方がないけれど、少し心がざわざわと落ち着かない。
私が目を向けるべき人はそういう人達ではないのかもしれない。
(私自身のことを振り返っても、地味であまり目立たない奴だから)

私が心から安心する人は、日陰の中に佇んで、何も話さず黙って私を見ていてくれる気がするのだ。
静かで誠実な人。余計な会話をしなくても居心地が悪くない。自分の目の前のことに淡々と取り組む所作の美しさ。ささやかに優しい人達。そういう人たちの営みのことを時々私は想像する。

笑顔であってほしい。元気でいてほしい。
本当のところは大変かもしれないからこそ。
私はあなたのために動きたいから。だから、騒がしい物事の相手をして時間をとられたくない。さっさと捨てて、明日を信じる。
私は私の意思によって決めたことを貫いて、あなたの喜ぶ顔がみたい。
私はだからずっと自分の足ですっくと立てるようになりたいのよ。
私のぼんやりした言葉並びの中で、ほんの少しでも何か感じるとることができるように祈って。

今日は満月だから、遠くても私の心の中に住む人達とお月見をします。美味しいお団子を一緒に食べながら、ゆっくりお茶でも飲みましょう。

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