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LGBTsが家を買う決断をする時

こんにちは。プリンセススクゥエアーLGBTs担当者です。

LGBTs、その中でも特に、「同性パートナー」と呼ばれる同性同士のカップルが家を探すときには困難がつきものです。バイセクシュアル当事者で同性のパートナーがいる私自身も、カミングアウトせずに家探しをしていた頃、こんな困難を経験しました。

●賃貸物件を探すとき、「ルームシェア可」物件がそもそも少ない。
●物件をみて回る途中にも、あれこれ関係性をきかれて嘘をつかなければならない。
●親が保証人になることを渋る。
●LGBTsフレンドリーな不動産屋をネットで探しても、担当者によっては理解がない。

特に「ルームシェア可」ではないのに「結婚されているご夫婦などであればお貸しできるのですが…」と言われてしまった時は傷つきました。「わたしたちだって、同性婚ができればしているよ!」「男女のカップルとなにも変わらないのに、どうしてこんな扱いをうけるんだろう…」と。

LGBTフレンドリーをうたっている不動産屋さんで、営業担当の方に「ルームシェアはできませんが後からもう一人転がり込んでもバレませんよ」とリスクのある選択肢を勧められてしまったこともありました。この時も「大家さんに見つかったら契約違反で退去させられるリスクもあるのに…」「そもそも、わたしたちはこんなふうに隠れなきゃいけない存在なの?」と怒りと悲しみでいっぱいになりました。

賃貸、住宅購入で困難を感じるLGBTs当事者

実際に、賃貸住宅を探す場合や住宅を購入する場合、3割程度の当事者が困難を感じているというデータが2018年のSUUMOの調査からわかっています。

また、2020年に行われたNHKによるLGBT当事者アンケート調査では家族(親・きょうだい・配偶者)へのカミングアウトを行っている割合は5割となっています。この中でさらにカミングアウトをして理解が得られている人と考えるともっと割合は少なくなるでしょう。その場合、賃貸物件の保証人になってくれる親族を見つけることに、多くの当事者は困難を感じたことがあるのではないでしょうか。

不動産オーナー側への調査結果(リクルートすまいカンパニー,2018)でも、LGBTs当事者が家を探すことに困難を感じるであろうことが読み取れます。同性カップルの入居を過去に断ったことのある不動産オーナーは5〜8%、今後の入居者への対応でも「入居許可をためらう、他の希望者をなるべく優先する」「入居して欲しくない」をあわせると、同性カップルで約45%、トランスジェンダーで約39%と決して低くない数値です。


同性カップルで家を買うという選択肢

そんな環境下で、「賃貸物件を借りる」という選択を何度も繰り返すうちに疲れてしまい「もう家、買っちゃおうか」という選択をするLGBTsも少なくありません。筆者である私もそのうちの一人で、「賃貸の引越しを繰り返すことで、こんな嫌な思い、疲れる経験を繰り返すくらいなら、もう家を買ってしまって長く住もう」と感じ、物件を購入しました。他にもこんな理由から、LGBTs当事者が家を買っています。

●「購入する」ほうが綺麗で広い家に住めるから。
●パートナーと共にDIYが趣味で、家を自分好みに作り替えながら住むことに憧れがあったから。
●親にカミングアウトしたがうまくいかず、賃貸の保証人をつけられなかった。保証会社に多くお金を払うくらいなら、いっそのこと家を買ってしまいたい。
●老後が心配。資産形成の一つの手段として、家を買うことを選んだ。
●ふたりで、安心して住める家が欲しかった。大家さんに左右される賃貸物件では、不安要素が大きかった。

ネガティブな理由もありますが、ポジティブな理由から家を買うことを検討する方も多いようです。私自身、賃貸での家探しと比べて、家を買うことを選択肢に入れ始めてからのほうが、素敵な家との出会いが増え、自分たちが憧れるような暮らしのイメージがわき、とてもワクワクしたことをよく覚えています。

こういった声から、LGBTsが家を買うことには、以下のようなメリットがあることがわかります。

●収入によっては、自分だけの判断で家を買える。(保証人などをおかなくてよい)
●また「売ることができる」物件を購入することで、資産にもなる。
●安心して住める、自分たちだけの城を持つことができる。
●賃貸よりも自分たちのライフスタイルにあった家を選ぶことができる。

実際に、プリンセススクゥエアーでマンションを購入した方からは、「自分のおうちができたことですごく安心しました。」「世界に一つだけの自分たちの家は、毎日帰るのが楽しいですよ。『どこに住んでいるんですか?』と聞かれたら、写真を見せて『自分の家だよ』って自慢しています。」とコメントをいただいたこともあります。(詳しくは事例紹介から)

一方で、「家を買う」という選択に対する不安要素もあるでしょう。

●ご近所付き合いが心配。一度買ってしまったらなかなか引っ越せないし…。
●自分だけの収入では厳しい。パートナーと一緒にローンを組めるの?
●どちらかが先に亡くなってしまったら、家ってどうなるの?
●売主さんや不動産会社さんはLGBTsに理解のある人だろうか…。

プリンセススクゥエアーでは、こういった疑問点・不安の声にお答えできるよう、日々社員が情報収集をし、LGBTsのみなさんのご相談にお応えしています。一度、「不動産購入への期待」「不安に思っている点」も含めて、想いを共有し合いませんか?

すぐに購入する予定がなくても構いません。こちらのお問い合わせフォームから、まずは一度ご相談ください。

お問い合わせフォーム:https://www.lgbt-mansion.com/request/


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