<経営の話 ホーチミンイズサノバビッチ>

<経営の話 059>
承前)一般的に(最近のことやと思うけど)言われるように
苦情はチャンスかもしれない。
従業員を、そして私自身も変えさせる機会ではある。
その有効性は否定しない。その声を活用することもままある。

そら従業員にもうちょっとうまくやってほしいなという欲はある。
元来せっかちなので、のんびりやってる従業員のケツぶっ叩いてオラオラ急かしたくもなる。
その欲が怖い。向いてないことを無理やり「やらせてしまえる」
そんな権力を私は行使できる立場にいる。

かくかくしかじかの苦情が来たから接客強化しよう!
口角上げて笑顔の訓練するぞ!
元気ハツラツ大声の朝礼マスト!
ストップウォッチで作業スピード測って動きを改善しよう!
何歩移動したか測って最短距離を移動させよう!

昔テレビで接遇のおばちゃんの研修も見て地獄やなって暗い気持ちになったの思い出した。
1週間の合宿で講師に泣くほど叩きのめされて企業戦士として成長させられる研修があって、私の友人や知り合いも行っている。

従業員の給与上げて、休み増やして、その分モチベーションなるものが上がったかというと私にはほぼ実感がない(涙)
めちゃめちゃ必死こいてやっても反応ないと、こういう研修も必要なんかなと迷うことだって正直ある。
モヤモヤしながらも、真面目に毎日しっかりやってくれてるだけで十分だよな〜って自分を引き戻す。

映画「フルメタルジャケット」の前半で普通の人間がボロカスに人格崩壊され、戦場で躊躇なく銃の引き金を引けるように兵士として教育されていくのをキューブリックらしい視点で描く。
戦場には人としての情を持ち込ませない。命取りになる。
この教育は軍隊には必要なこと。
それが戦争なんだろう。

経営も戦いなのか?
必要なのは強さなのか?
我々は勝つために仕事しているのか?

企業戦士が沢山いる会社は強く、利益もすごい(印象だ)。
事業拡大、シェア争いの意欲も旺盛(な印象だ)。
そういうのを否定するつもりは全くない。
むしろ、羨ましくある。
そこまでとはいかなくとも社員教育、しつけ(5Sのひとつ)に力を入れる会社も多いと思う。
なるべく全員が同じ方向を向くこと。
社長のビジョンを共有すること。
そこに頭を使う経営者も多い。
圧倒的に効率がいいから。

お金持ちになるためのことってこういうこと??

ただただ私個人の能力としてそういうの無理なだけ。
ビジョンは150年後見てるしw
そもそも社長が勝手気まま、一番団体行動苦手だしw
従業員に教育してもらいたいくらいだもん(されたくないけど)
経営者として白旗上げてる状態なのです。

なんとなくだけど、こういうことをやらないことによって
伝わっている何かがある気がしないでもない。
それが何かはたれも知らない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?